...其處に大小の穿鑿を刎ね返すに足る君の思想の人格的價値があつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...落口の巌角(いわかど)を刎(は)ね越すのは苦艱(くげん)らしい……しばらく見ていると...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...下から刎(は)ね返そうとする...
中里介山 「大菩薩峠」
...ガバと刎(は)ね起きて雨戸を推(お)し...
中里介山 「大菩薩峠」
...蚯蚓も輪に刎ね蚰蜒(ゲジゲジ)は反って踊る...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...むゝ美登利(みどり)さんはな今(いま)の先(さき)己(お)れの家(うち)の前(まへ)を通(とほ)つて揚屋町(あげやまち)の刎橋(はねばし)から這入(はい)つて行(ゆつ)た...
樋口一葉 「たけくらべ」
...その首を刎ねよといふ相図をした...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...自(おのづか)ら刎ねかへつて...
平出修 「公判」
...個人としての親しげな態度にはぴんと刎(は)ねかえすものがあった...
本庄陸男 「石狩川」
...溜り水を刎(は)ねかして倒れてゆく侍――「雪...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...見事にメズサを刎(くびは)ねた...
南方熊楠 「十二支考」
...苫(とま)を刎(は)ねて云った者がある...
吉川英治 「篝火の女」
...刎頸(ふんけい)の交(まじ)わりがあったので...
吉川英治 「三国志」
...寝耳に水をあびて刎(は)ね起きたか...
吉川英治 「新書太閤記」
...辺りへ水を刎(は)ねかしながら顔を洗った...
吉川英治 「新書太閤記」
...はやく首を刎(は)ねてくれ」「斬れません...
吉川英治 「新・水滸伝」
...炬燵蒲団を刎(は)ねて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...低く持った刃(は)がキラキラと陽の光を刎(は)ねている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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