...兎(と)に角(かく)朝比奈の切通しか何かをやつと通り抜けたやうな気がしてゐた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...この切通しの崖(がけ)を越えて...
泉鏡花 「悪獣篇」
...切通しといえばすぐ近所に岩崎があり...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...ちょっとした切通しを抜けると...
田畑修一郎 「石ころ路」
...或る切通しの崖の上に建てた立派な家の庇が無殘に暴風に毀されて其儘になつて居るのが目についた...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...切通しの方へおりて行った...
徳田秋声 「仮装人物」
...雪ヶ谷から石川台へ抜ける切通しを歩いていた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...切通しの途中に立ちどまって...
久生十蘭 「キャラコさん」
...暗い湯島の切通しから...
正岡容 「圓朝花火」
...切通しから湯島台へと上ってゆき...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...二六その夜更け――湯島切通しの...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...さればこそ、闇太郎、雪之丞のために、軽業お初を、しばしの間この世から隔離(かくり)する必要が生じたので、この坊主を思い出し、湯島切通しから、かごごと盗んで、深夜かつぎこませたわけであった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...此処の切通しではこれまで何人飛込みがあつたか知れないんだからねえ...
三好十郎 「地熱」
...後年湯島切通し下に転じ...
山本笑月 「明治世相百話」
...ここへ何しに来たのかというと切通しでブマをした腹いせに...
吉川英治 「江戸三国志」
...切通しの晩の返礼は...
吉川英治 「江戸三国志」
...事件(こと)の起りというのは切通しの晩...
吉川英治 「江戸三国志」
...切通しの森を透(す)いて...
吉川英治 「大岡越前」
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