...近ごろの新しい画学生の間に重宝がられるセザンヌ式の切り通し道の赤土の崖(がけ)もあれば...
寺田寅彦 「写生紀行」
...ある切り通しの崖(がけ)の上に建てた立派な家のひさしが無残に暴風にこわされてそのままになっているのが目についた...
寺田寅彦 「写生紀行」
...しかしあるいは家のほうが先に建っていたので切り通しのほうがあとにできたかもしれない...
寺田寅彦 「写生紀行」
...ある切り通しの中にはいり込み...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...『切り通し』だということと思っていた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...高き台を朧(おぼろ)に浮かして幅十町を東へなだれる下(お)り口(くち)は、根津に、弥生(やよい)に、切り通しに、驚ろかんとするものを枡(ます)で料(はか)って下谷(したや)へ通す...
夏目漱石 「虞美人草」
...「いっしょにいらっしゃい」二人は四丁目の角を切り通しの方へ折れた...
夏目漱石 「三四郎」
...もう切り通しの方へ二十間ばかり歩きだしている...
夏目漱石 「三四郎」
...眼が切り通しの坂くらいな勾配(こうばい)で...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...○○山の切り通しの上の...
平林初之輔 「二人の盲人」
...深い切り通しや、トンネルが積雪で通行不能になった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...湯島の切り通しに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...あすこをずっと山へ切り通しをつけて拡げ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...利根川と江戸川との近よった三角の狭い所に切り通しを作って...
柳田国男 「故郷七十年」
...村の山の切り通しのところにあって...
柳田國男 「日本の伝説」
...極楽寺坂の切り通しが成ると同時に...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索