...いまはただ憎い奴(やつ)を一刀両断に切り捨てるまでだ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...必ずその箇所を切り捨てなければいけない...
太宰治 「もの思う葦」
...△切り捨てた葱がそのまゝ伸びてゆく力には驚いた...
種田山頭火 「其中日記」
...切り捨てた世界をもいっしょに押し縮めたようなものを収めたくなるのである...
寺田寅彦 「カメラをさげて」
...一つの力に衝突してそれを切り捨てることができない時に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼はそれを切り捨てて自分の家を火災から免れさせるべきであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自分を切り捨てることであって...
中井正一 「美学入門」
...声が一種切り捨てられない夢幻的な情調を構成するのは是が為ではないでしょうか...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...ことさらに長き黒髪を切り捨て...
福田英子 「妾の半生涯」
...切り捨てた餌についていたものが二本ずつ...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...最後に切り捨てるつもりだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...「どんな評判ですか」フィールド警部補が切り捨てた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...刀を抜いてやにわに犬を切り捨てた...
南方熊楠 「十二支考」
...短く切り捨ててある髪の裾(すそ)のそろったのが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これを切り捨てて世界像というものは人々の脳中でしっかりと成り立つものではない...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...彼は小さいもう一つの悩みを――公朝にも打明けた乳児のような心の奥の泣き声を――切り捨てなければいけないと思っている...
吉川英治 「源頼朝」
...推古の美術は多くを切り捨てる簡素化の極致に達したものであるが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...ところでこの種の運動は「能」の動作において最も厳密に切り捨てられたものであった...
和辻哲郎 「文楽座の人形芝居」
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