...『此処を御覧、此の切り口を...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...切り口が立体(りったい)になっているのですか」「へんなようだが...
海野十三 「ふしぎ国探検」
...切り口の所からは真赤な生々しい血潮(ちしお)が流れ出していた...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...切り口が青貝のように底光りする白い美しい肉の色が眼の前にちらついて来て...
谷崎潤一郎 「細雪」
...投げ出された膝がしらの切り口は...
富永太郎 「断片」
...隣の息子なんか、たまたま私のうちへ来ても、大学の先生だと思ってか、遠く離れて、きちんと座り、しゃちこばって、切り口上で、ことさら難しい言葉を並べ立てるので、こちらもいつしか冷淡になり、ああそうですか、いずれ考えておきましょう、などと返事をせざるを得なくなる...
永井隆 「この子を残して」
...吹き出るやうに切り口を流れた血潮が助手の左手のガアゼを眞赤に染めてゐた...
南部修太郎 「疑惑」
...幸い切り口だけは綺麗で」「鋏で切ったらしいな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...切り口の生々しいカッチヤ松や...
林芙美子 「浮雲」
...ぬッと頭をもたげる昔の切り口上であった...
本庄陸男 「石狩川」
...一段と屹とした切り口上で...
牧野信一 「F村での春」
...蛇切れたら切片が種々動き廻り切り口と切り口と逢わば継ぎ合うて蘇る...
南方熊楠 「十二支考」
...「私が平松正四郎です」彼は切り口上で云った...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...「お大事にあそばせ」と切り口上で云い...
山本周五郎 「風流太平記」
...……切り口上の言葉つきにも...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...神経の切り口の痛みが...
夢野久作 「一足お先に」
...自分のした切り口と元の切り口と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お文を解く時」「そして」「そのまま突き戻しました」「枝の切り口は見なかったか」「べつに……」「何も...
吉川英治 「宮本武蔵」
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