...何でも水の夢ばかり切々(きれぎれ)に見ましてね...
泉鏡花 「浮舟」
...切々(せつせつ)内へ呼び出しちゃ...
泉鏡花 「婦系図」
...タンタンタンと擣(う)つ砧の音は哀々切々たるものがあったであろうと思います...
上村松園 「謡曲と画題」
...その声には慨歎の切々たる心情がひびきでていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...正造は憤懣を抑えた切々の語勢で...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...改悔を促したいと切々冀(こいねが)う...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...相摩戞(まかつ)して声切々(せつせつ)やまず...
夏目漱石 「草枕」
...綿々切々の情緒を絃の音に乘せたやうな美しいアナウンスには...
成澤玲川 「ラヂオ閑話」
...切々として肺腑に喰い入りますが...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...私にもいいところが何かあるでしょう」切々と訴えるような声だった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...哀々切々の思いをたしかにこの唄い女は身をもって嘆き...
正岡容 「寄席」
...今すぐにその句切々々を優しく填めて遣れ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...切々と迫るような声であった...
山本周五郎 「風流太平記」
...伊兵衛はいつかその音調に強く惹きつけられている自分を感じた……大絃はそうそうとして急雨のごとく小絃は切々として私語のごとし...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...山本毎氏)が切々と歌っているのに...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...この切々の情を見聞して流石(さすが)に惻※(そくいん)の情に動かされたが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...劉備の切々な情言を...
吉川英治 「三国志」
...小さい情にとらわれているときではありません」と、切々説いた...
吉川英治 「三国志」
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