...その辞切々人の心を動かさずば止(や)まない...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...その声には慨歎の切々たる心情がひびきでていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...切々と憂傷の情を訴えつづけるのであった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...正造最早用いるなき場合なり」切々の情は...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...若い男女を見て泣いたという話が私に与えた純粋な切々たる哀しさが...
高見順 「如何なる星の下に」
...改悔を促したいと切々冀(こいねが)う...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...切々(せっせ)と生活の資を積む可く努められたのも...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...田舎の第一線で孤独に戦っている自分には切々と感ぜられるのである...
中井正一 「地方文化運動報告」
...切々として人の官覚を動す力があった...
永井荷風 「里の今昔」
...食事を終り、別室に至り、懇々切々、今日欧洲流行の非なるを教示せられ、竟(つい)に日本の形勢不得止して、国会を開くに至らば、能く注意し、国法を定め、而して仮令如何様の事あるも、国費を微収するには、国会の許諾を不得(えざれ)ば、不出来様の、不策に出る勿れ、若し其権を、国会に譲れば、内乱の基と知るべしとの事なり...
蜷川新 「天皇」
...愛慕の情眞に切々たるものがある...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の追憶」
...老を悲しむ情が切々と迫っている...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...私にもいいところが何かあるでしょう」切々と訴えるような声だった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...切々たる口笛と化するであらう――彼は温泉のやうな流水の上をうつら/\と眠りながら流れる夢に恍惚として息も絶えさうだつた...
牧野信一 「まぼろし」
...雨の日も風の日も」と犇々(ひしひし)と子供を抱きしめて我児への切々たる愛を歌い...
三浦環 「お蝶夫人」
...小声切々時雨(しぐれ)の落葉を打つがごとく...
南方熊楠 「十二支考」
...哀婉(あいえん)切々の情...
吉川英治 「三国志」
...その二音の繰返しが十度び位ゐも切々(せつ/\)として繰返さるゝと...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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