...その姿は三十前後の、充分分別のある、しっかりした一人(ひとり)の女性を思わせた...
有島武郎 「或る女」
...実直で分別のある人にこそあるのだ...
ジェイムズ・アレン James Allen 大久保ゆう訳 「朝に想い、夜に省みる」
...いっぱし分別のある大人で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...又遠慮されてもいゝほど自分は娘ながらに多少は分別のある年になつてゐるのだ...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...この話がたちまち拡まると、あらゆる国の紳士、学者、分別のある人、無神論者などという人びとが彼女の門前に市(いち)をなすように押しかけて来たので、しまいには邪魔をされないように防禦するのが彼女の仕事になってしまった...
デフォー Daniel Defoe 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...分別のある人たちの間にバーグレーヴ夫人の評判を悪くさせまいための心遣いであったように思われるのである...
デフォー Daniel Defoe 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...分別のある御意見...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...あなたよりよっぽど分別のある人ですものと...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...分別のある奴はかえって邪魔になるから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...五十を過ぎた分別のある女が...
林芙美子 「晩菊」
...五十を過ぎた分別のある女が...
林芙美子 「晩菊」
...しかもどんな打ちとけた内輪話でもできる思慮分別のある親友とでも話しているように...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...このいろんな点において分別のある人物...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...それほどまでに分別のあるかたではなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...それも分別のある人間なら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...さも分別のあるやうに欝込むでゐることなどもあツた...
三島霜川 「昔の女」
...そして分別のある立派な人が分別のないものとして財産を処理することも借金することも何にもできなくなってしまいます...
宮本百合子 「幸福の建設」
...分別のある人はこういう一般の風俗に従う習わしにそむきはしない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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