...彼はぽかんとして手の出刄を取り落した...
豊島与志雄 「特殊部落の犯罪」
...刄物(はもの)を以(もつ)て突(つ)つ刺(つあ)しても同(どう)一である...
長塚節 「土」
...其(そ)の日(ひ)も晝過迄(ひるすぎまで)仕事(しごと)をして居(ゐ)た勘次(かんじ)はそれでも慌(あわたゞ)しく庭(には)へ箒(はうき)を入(い)れて目(め)に立(た)つ草(くさ)は鎌(かま)の刄先(はさき)で掻(か)つ切(き)つた...
長塚節 「土」
...「斯う三尺五寸のところへ脇差を縛り、刄を下へ向けて、切つ先に肩先を當て、スーツと上へ起ち上がると、人間の身體が背後(うしろ)から斬り下げられたやうに眞つ直ぐに下へ傷が付きます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...刄先の狂ひを見て取りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その目印の刄物を拔かずに置くといふことがあるものか」「へエ」「これを見るがよい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...刄物を拭つた血の跡だと判りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「右手に持つた出刄庖丁で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「だつて、親分」「何がだつてだ、――刄物なんざ、何處にあつたつて構ふものか、錦太郎に間違ひがあつたらどうするつもりだ」「へエ――」ガラツ八は不平らしく引返しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...脇差――」「その次は長刀に鉞(まさかり)と來るか――匕首や脇差は刄が長いから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不意に戻つて來て背後(うしろ)から突いたのかも知れないよ」「刄物は?」「それがないから不思議さ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...匕首(あひくち)でも脇差でも出刄庖丁でもなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...刄物で切つたやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...刄物がまるつ切り違ひます」八五郎は躍起(やつき)となるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...せめて死骸の側に刄物を置くに違ひない」平次は此處まで見拔いて居たのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...髪に触れても刄(は)の欠けるもろい鑿(のみ)ゆゑ大事がる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...その門前の庖丁屋(はうちよや)の浅葱(あさぎ)納簾(のれん)の間(あひだ)から光る刄物(はもの)のかなしさか...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...いと憎き男の胸に利(と)き白刄(しらは)あてなん刹那(せつな)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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