...車輪を洗ふ許りに涵(ひた)々と波の寄せてゐる神威古潭(かむゐこたん)の海岸を過ぎると、錢凾驛に着く...
石川啄木 「札幌」
...梅といふ女兒(こども)を殘して之も行方知れず(今は凾館にゐるが)二度目の夫は日露の戰に從つて歸らずなつた...
石川啄木 「鳥影」
...『凾館からですの...
石川啄木 「鳥影」
...初めて杖を留めた凾館(はこだて)は...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...凾館にも藝妓が居るか...
石川啄木 「漂泊」
...孫共は祖父に連れられて再び凾館の倅へといつた次第で...
小穴隆一 「又三郎の学校」
...高知県第二区のように投票凾を奪い去られるという醜態のなかったのを...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そしていつものように部屋の一隅の鋼鉄の書類凾(ケース)の中から部厚い書類を取り出して来て...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...未決の籠からまた書類凾へと...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...凾谷(かんこく)から来たのですが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿英」
...ハガキを投凾すべく...
種田山頭火 「行乞記」
...渡島國凾舘住吉町(をしまのくにはこたてすみよしてう)...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...すなわち機能的凾数の計算の不正確と...
中井正一 「リズムの構造」
...千兩凾(せんりやうばこ)を摩(す)り替(か)へて磔(はりつけ)になつたのが一番(いちばん)大(おほ)きいのだと云(い)ふ一口話(ひとくちばなし)を矢張(やは)り友達(ともだち)から聞(き)いた通(とほ)り繰(く)り返(かへ)した...
夏目漱石 「門」
...喜び勇んで凾嶺の山道へかゝつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御用だぞツ」凾嶺全山を搖(ゆる)がすほどの聲がして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...呪魔(まじゆつ)の凾をあけたかのやうに騷いだ...
長谷川時雨 「桑摘み」
...はたして宗祇はその歿する前年すなわち文亀元年の九月に『古今集聞書』切紙以下相伝の儀ことごとく凾に納め封を施して実隆のもとへ送り届けた...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
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