...もう港を出離れて木の葉のように小さくなった船の中で...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...帰途の神戸丸は上海を出離れるとすぐから少しゆられた...
上村松園 「中支遊記」
...森を出離れて、蓬々(ぼうぼう)と雑草の茂った細道を歩いて行くと、叢(くさむら)の中から、ムクムクと、又しても血みどろの大犬が姿を現わし、人に驚いたのか、一目散に逃げ去った...
江戸川乱歩 「鬼」
...道はとっくに部落を出離れているので...
江戸川乱歩 「鬼」
...高知市を出離れて少しゆくと友の一人は右手の丘の上にある小社を指して...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...セルギウスがまだ町を出離れない事を知つた...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...千住を出離れたが...
久生十蘭 「奥の海」
...俥(くるま)が横町を出離れる時...
二葉亭四迷 「平凡」
...もうプラットフォームを出離れて...
二葉亭四迷 「平凡」
...出離れた丘の頂きを遠く遙かに下に見て...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...二工場地帯をすっかり出離れて了った郊外まで行って...
細井和喜蔵 「モルモット」
...さて寺を出離れると...
森鴎外 「大塩平八郎」
...村を出離れようとする路の三つ股(また)...
柳田国男 「年中行事覚書」
...明石海峡をひがしへ出離れ...
吉川英治 「私本太平記」
...洲股の領下を出離れるまで...
吉川英治 「新書太閤記」
...あれですか」「町中を出離れてから...
吉川英治 「宮本武蔵」
...船が港を出離れた頃...
若山牧水 「熊野奈智山」
...やがて立ち上って門さきを出離れ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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