...今が丁度出盛りの...
薄田泣菫 「旋風」
...折からの出盛りの映画館街の人波のなかで...
高見順 「如何なる星の下に」
...もう売って行ってほとんど出盛りのテッペンと思う頃...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...多田の銀山(かなやま)出盛りし有樣書せける」などの殊勝な心掛けの分限者の事やら...
太宰治 「金錢の話」
...茄子の出盛りを待ちもっと大きいのをたくさん買いましょうという抜け目のない算用...
太宰治 「新釈諸国噺」
...京洛の花時の人の出盛りに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...松茸は今が出盛り...
種田山頭火 「其中日記」
...決して挨拶ばかりでなく……浴客の出盛りは...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...往来は今が人の出盛りであった...
夏目漱石 「行人」
...ちょうど人の出盛りを越した申刻(ななつ)(四時)下がり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...銀座は今が人の出盛り...
久生十蘭 「魔都」
...いまが人気の出盛りで...
正岡容 「小説 圓朝」
...だが出盛りは十時頃からというので...
柳宗悦 「全羅紀行」
...既に午後の出盛りを過ぎたひなびたこの市は...
柳宗悦 「全羅紀行」
...梨の実の出盛りに庭阪に行き...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...それで往来は博覧会の出盛りのようになるのだから...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...連日の好晴と温暖とにて日比谷より銀座へかけて人の出盛りなりしを以て銃声に驚き...
夢野久作 「暗黒公使」
...それなのに冬大根の出盛りなどには八百屋はみんな茎は切って店頭に捨ててしまう...
吉川英治 「舌のすさび」
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