...出歯(でっぱ)をむきながら...
泉鏡花 「怨霊借用」
...ある者はやはりいつもの青面(あおづら)で出歯(でっぱ)を抑えて笑っていた...
魯迅 井上紅梅訳 「狂人日記」
...出歯亀君出歯亀にもやはりここで会った...
大杉栄 「獄中記」
...大して目立つほどの出歯でもなかったようだ...
大杉栄 「獄中記」
...そしてみんなから、「やい、出歯亀...
大杉栄 「獄中記」
...刑のきまった時にも、「やい、出歯亀、何年食った?」と看守に聞かれて、「へえ、無期で...
大杉栄 「獄中記」
...………新聞に出歯亀倶楽部と云うのが出て居るから...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...自然主義が出歯亀によって代表されたのと少しも変わりはなかったのである...
辻潤 「ふもれすく」
...土地会社の時分(じぶん)外交員に野島という丈(せい)の高い出歯(でっぱ)の男がいたろう...
永井荷風 「ひかげの花」
...六尺をこえるかと思われる、色の黒い、出歯で、額のせまい、いがぐり頭の四十男だ...
火野葦平 「花と龍」
...あだ名して出歯亀と呼んだ...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...この出歯亀の出獄した時...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...たちまちにして下谷署から出歯亀の出演まかりならぬの一大厳命...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...翼生えた若い極醜女で、髪も帯も、蛇で、顔円く、鼻扁(ひら)たく、出歯大きく、頭を揚げ、舌を垂れ振るう...
南方熊楠 「十二支考」
...出歯亀という職人が不断女湯を覗く癖があって...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...出歯亀主義という自然主義の別名が出来る...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...「向う疵の兼」というのは恐ろしい出歯(でば)だから一名「出歯兼(でばかね)」ともいう...
夢野久作 「難船小僧」
...よく出歯亀(でばかめ)心理に囚(とら)われた小使や...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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