...冬になつて朝読が出来なくなると...
石川啄木 「足跡」
...三年も露都に過ごしたらクサクサしてとても辛抱出来なくなるだろう...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...反対者はもう下手な発言が出来なくなるのです」「今ワグナーさんから伺(うかが)ったところによれば...
海野十三 「宇宙尖兵」
...立(た)ち竦(すく)みでもしたかのように彼女から遠のくことが出来なくなるだろう...
海野十三 「振動魔」
...こんな日がもう一箇月も続かうものなら頭は滅茶滅茶になつて何も出来なくなる出来なくなればますます生活が苦しくなる...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...人間でも内耳の病患で三半規管に故障が起るとグラグラして直立歩行が出来なくなる...
寺田寅彦 「話の種」
...外面的な形態の比較をなす限りの形態学には信頼することが出来なくなる...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...現代のキュビズムさえが次第に理解出来なくなる...
戸坂潤 「読書法」
...もう身動きが出来なくなることさえありました...
豊島与志雄 「花子の陳述」
...「どうして親の前に出ると斯(こ)んな子供っぽい議論しか出来なくなるのだろうか」と...
中島敦 「光と風と夢」
...何となく「卑下」されて落付いて逗留などは出来なくなるのであろう...
中谷宇吉郎 「温泉1」
...法学士の知らぬ間(ま)に心理学者の方では幽霊を再興しているなと思うと幽霊もいよいよ馬鹿に出来なくなる...
夏目漱石 「琴のそら音」
...どこにも自分の体量を持ち答える事は出来なくなる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...俺はもう生涯泣くことすら出来なくなる...
北條民雄 「道化芝居」
...金の勘定にかゝり合つたひには己ずと好い作物も出来なくなるといふ事になるだらうし――だ...
牧野信一 「村のストア派」
...全身が麻痺して立つことが出来なくなるからだというのである...
武者金吉 「地震なまず」
...楽しい事は一ツも見る事も聞く事も出来なくなるではないか...
夢野久作 「白髪小僧」
...いよいよ雪が深くなってどんな泥棒も往来出来なくなるのを見ると...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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