...奥様に云いつけられたお使いを、思いの外(ほか)早くすませて帰って見ますと、丁度そのお方も格子を開けてお帰りになるところで、出会いがしらに、電燈の光で、たった一度お顔を見たことがございます...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...出会いがしらにルーシンが言った...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...お役目御苦労に存ずる」という出会いがしらの挨拶が聞えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...今のうかつな出会いがしらが...
吉川英治 「江戸三国志」
...出会いがしらの驚きに...
吉川英治 「江戸三国志」
...出会いがしらにバッタリ顔を見合せた...
吉川英治 「剣難女難」
...過って出会いがしらに...
吉川英治 「三国志」
...出会いがしらに寧子(ねね)が姿を現わしたので...
吉川英治 「新書太閤記」
...ちょうど出会いがしらに...
吉川英治 「新書太閤記」
...さて、よい折に」本丸の大書院前で、出会いがしら、こう初春らしい声で、御慶(ぎょけい)を陳(の)べおうている諸侯があった...
吉川英治 「新書太閤記」
...殿は』出会いがしらに顔を見合った側用人(そばようにん)の片岡源五右衛門に訊ねた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...やっと、それを聞き止めた宅助と門番は、さしかけていた賭将棋(かけしょうぎ)の駒をつかんだまま、びっくりしてお長屋の端から飛びだしてきたが、「あっ」と、出会いがしらに、たたずんでいた侍にぶつかッて、握りこぶしの持駒、金、銀、桂馬、バラリとそこへ撒(ま)いてしまった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「あっ? ……」出会いがしら?ひとりの虚無僧が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「あっ……」出会いがしらのことである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「あら」出会いがしらに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お通さあん!」出会いがしらに柑子坂(こうじざか)の上から降りてきた編笠の人があった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...出会いがしらにぐいと抱きしめようと隙をうかがったりする...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...崩れた倉庫を飛び出した出会いがしらに...
和辻哲郎 「地異印象記」
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