...これから勝手に出はいりのできるようにするぞ」葉子は布巾(ふきん)を持って台所のほうからいそいそと茶の間に帰って来た...
有島武郎 「或る女」
...この建物を足がかりとして出はいりしている...
海野十三 「超人間X号」
...犯人は事務所へ出はいりしたことが分かった...
海野十三 「超人間X号」
...屋根から出はいりしたと申したわけではありません...
江戸川乱歩 「影男」
...魔人が出はいりする時だけ...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...戸のかぎ穴から出はいりしていたことがわかりました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...その一室に平均十人と見て一万人近くの人が毎日出はいりするわけある...
高浜虚子 「丸の内」
...出はいりの誰かれとみんな知合いとみえ...
谷譲次 「踊る地平線」
...若い男や女が出はいりするので...
田山花袋 「田舎教師」
...しかしまた今までうちにいたどの猫にもできなかった自分で襖(ふすま)を明けて出はいりするという術を心得ていた...
寺田寅彦 「備忘録」
...近所の人々が室に出はいりして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...鉄格子の目からはどんな小さな生物もあえて出はいりできそうにも思えなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「君は近来こう云う所へ大分頻繁に出はいりをすると見えて...
夏目漱石 「それから」
...小説修業の女弟子などが出はいりするのが...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...ときおり何かの花などを手にした裸か足の童がいまは其処から勝手に出はいりしている様子だった...
堀辰雄 「曠野」
...蜂の巣から出て来る蜂のようにあの人たちは出はいりしている」「樹? 森のわたしたちにあなた方は樹という名を与えています...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...赤を着た五位の官人がまじりまじりに出はいりしていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その人々が入り代り立代り出はいりしていた...
吉川英治 「上杉謙信」
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