...貝を拾わんとて出で来たりし一人の壮漢あり...
井上円了 「おばけの正体」
...現身に立出で給へと求め奉る事の無益なるは勿論ながら...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「法王の祈祷」
...それが愛の動機より出でしものでなくてはならぬ...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...それは娘の家出であつた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...齒の防壁を出で去らば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...同じく拝田村系統のほいとの出であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...掻(か)き消すように朝湯を抜け出でた盲目の怪人は...
中里介山 「大菩薩峠」
...再び立ち出でた前路に日が高い...
中里介山 「大菩薩峠」
...こう越前守の前で申し出でたものでございます」「なるほど……うまいところを言ったね...
中里介山 「大菩薩峠」
...武者修行に出で立つべく...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは熱心にお出でになるのどすけど...
林芙美子 「風媒」
...眼に立つところにお立ち出でくださるようにと書いて差上げました...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...出来た事なら仕様が有りませぬと済まアしてお出でなさる……アアアアもういうまいいうまい...
二葉亭四迷 「浮雲」
...大方はすゝきなりけり秋の山伊豆相模境もわかず花すゝき二十余年前までは金紋さき箱の行列整々として鳥毛片鎌など威勢よく振り立て振り立て行きかいし街道の繁昌もあわれものの本にのみ残りて草刈るわらべの小道一筋を除きて外は草の生い出でぬ処もなく僅かに行列のおもかげを薄の穂にとどめたり...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...春日川より出でて人畜を捉うと...
南方熊楠 「十二支考」
...校長先生と御一緒にこの事件を暗から暗に葬ろうとしてお出でになる御模様がわかりましたならば...
夢野久作 「少女地獄」
...世界中のどこへお出でになりましても志村浩太郎様の思い残されたお怨みだけはお受けにならなければなりませぬ...
夢野久作 「暗黒公使」
...「口(そうこう)に入るもの生きて能く出でず――という語が何かの兵書にあったが...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索