...(かの身材小さき男は冰(こほり)の如き短劍を拔き出だして手に持ちたり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...二 系図病人は苦痛を忍びて語り出だしぬ...
泉鏡花 「活人形」
...辨當とり出だして食ふ程に...
大町桂月 「赤城山」
...首を車窓外に出だして見渡したるが...
大町桂月 「梅の吉野村」
...実に欧州人民の心事を描き出だしたるの語といわざるべからず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...旧根が腐って新芽が出だしたのを...
豊島与志雄 「蓮」
...その最も有力な弁護者を見出だしたかのように...
中里介山 「大菩薩峠」
...見馴(みな)れない変な宅(うち)の中に自分を見出だした...
夏目漱石 「道草」
...「十俵作り出だしたる米のうちより五俵の年貢を取らるるは百姓のために大なる御厄介なり」と...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...これを出だして安きものを買うべき銭なれば...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...四千フランを引き出だしたり...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...出だしの二レースは軽蔑するやら楽しむやら複雑な気持ちだった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...しかれども蕪村がこの俗境の中より多少の趣味を具するこの詩境を探り出だし...
正岡子規 「俳諧大要」
...我男神は御身を人間の苦より救ひ出だして天人には爲し給ひたるぞ...
正岡子規 「花枕」
...(『十論』の引例に出だしたる外)古池の句を批評したることなし...
正岡子規 「古池の句の弁」
...王の屍見出だしつるをりの模様に...
森鴎外 「うたかたの記」
...私の家の隠居家に来ていた婆さんのことを思い出だした...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...などが尻(し)ッ尾(ぽ)を振(ふ)りながら餌(えさ)をあさりに出だした...
吉川英治 「神州天馬侠」
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