...豊作にも小作料は割増しをせぬ代りどんな凶作でも割引は禁ずる事...
有島武郎 「カインの末裔」
...此さゝら内へ摺(すれ)ば凶作(きようさく)なりとて外(そと)へ/\とすりならす...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...「――ああ、やつぱり大凶、ちがひない、……入れといた覚えのないもんが出るとは、こら、お稲荷さんの罰やで、……」昂奮して独りで云ひつづけてゐたおみくじ屋は、遂に説明のつかない不思議を解きかねて、その彼流に不安なもどかしさを私に対する怒りに代へるのであつた...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...東北の一昨年の凶作は...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...容貌に卑賤さや卑屈さや凶悪さなどが感ぜられる者には...
豊島与志雄 「程よい人」
...以占二吉凶一...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...「イーブル・アイ」(凶眼)...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...凶賊黒旋風(こくせんぷう)の手際は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...凶悪に対する自衛...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...恐ろしい凶行の行われた現場とはどうしても思えない...
平林初之輔 「五階の窓」
...凶作のあととは云え...
本庄陸男 「石狩川」
...本堂の檐(のき)の下には板を掲げて白星黒星半黒星などを画(えが)き各人来年の吉凶を示す...
正岡子規 「墨汁一滴」
...この頃は、さういふひねくれた人生觀の發露で「吉日」「惡日」を定めることはないのだが、世を隔離してゐるやうな昨今の私の生活においても、日の吉凶が、入り亂れて影をうつすやうに思はれることが多い...
正宗白鳥 「吉日」
...もしこの二箇年の凶作に続いて平年作が生じたに過ぎなかったならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...豊年と凶年との価格の差は極めて大きいはずである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...おまけに今年は凶作だというから...
山本周五郎 「柳橋物語」
...それほど危険な凶相(きょうそう)を呈していた...
吉川英治 「上杉謙信」
...尾州家に対する吉宗の凶命...
吉川英治 「江戸三国志」
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