...凶悪なけしきになって...
芥川龍之介 「偸盗」
...うしろに両手をついて、「――うちのおみくじはやな、これでも相当花柳界や株屋はんにもお得意があるさかいに、凶と云ふのは、絶対に入れてないのや、そやのに、……そやのに、何と云ふことや、凶も凶、しかも、大凶やないか」まだ信じられないのか、彼は幾度もおみくじを見直してゐた...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...気の毒だけど……この凶作じゃ薬も買って飲めねえや...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...『二十九凶』としてあつた...
田山花袋 「道綱の母」
...凶炎赫灼たれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一寸した考えの向け方が直ちに凶なる予想を事実として決定せしめるだけの切端(せっぱ)つまったものがあった...
豊島与志雄 「生あらば」
...奧方の抽(ひ)いたお神籤は凶でなくて吉だつたさうで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そして季節の豊凶に依存すること極めて大であるに違いなかろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...またこれを族霊として尊ぶ民に凶事を知らさんとて現わるる故(ゴム...
南方熊楠 「十二支考」
...根津はこの梵鐘を精神凶作地の人々におくるための由...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...吉凶ともに人の家へ青物を贈るが...
柳田國男 「食料名彙」
...おまけに今年は凶作だというから...
山本周五郎 「柳橋物語」
...六そんな凶兆のあるたびに...
吉川英治 「三国志」
...凶兆は敵孫堅の国土にあります...
吉川英治 「三国志」
...一大凶報が入ったのである...
吉川英治 「私本太平記」
...凶作の年に兵馬を用いて...
吉川英治 「随筆 新平家」
...「さて、このあとの御沙汰が、吉とくるか、凶とくるか...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...かの忌むべき凶兆には結局のところ物質的な基盤があったのだ――上空に何らかの水平なアイスダスト層があり...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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