...風はまったく凪(な)げて静かな夜となった...
伊藤左千夫 「廃める」
...無論凪(なぎ)でしたでしょう」「よし...
大阪圭吉 「死の快走船」
...――凪(なぎ)の時には口笛を吹けば風が吹き出すという船乗の迷信があったのである...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...海は凪いでゐた...
太宰治 「道化の華」
...其の晩は夕凪(ゆうなぎ)で風がすこしもなかったので...
田中貢太郎 「海神に祈る」
...凪ぎの底から、赤ん坊がむくむくと動き出す...
豊島与志雄 「裸木」
...雨が止み雷鳴が消え風が凪いで...
豊島与志雄 「真夏の幻影」
...嵐の後の凪(な)ぎを見測らつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...凪(なぎ)の日の舟のように侘(わび)しくなってくる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...海は凪(な)いだ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...海面は青だたみを敷いたようないい凪(なぎ)なので……...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...その日までは凪つづきだったので...
久生十蘭 「海難記」
...それはこの辺で珍らしい凪ぎに出逢つたからでございます...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...水は真白に凪いでいた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「かなしき女王」
...風もない凪(な)ぎの海から波が立って...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「髪あかきダフウト」
...夕凪(ゆうなぎ)の日には...
森鴎外 「鶏」
...只朝凪(あさなぎ)の浦の静かな...
森鴎外 「妄想」
...凪いでから数日東航したが陸が見えない...
和辻哲郎 「鎖国」
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