...太陽が輝いてゐる時の凪いだ海は蒼青色だつたり...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...無論凪(なぎ)でしたでしょう」「よし...
大阪圭吉 「死の快走船」
...夕方凪ぎ晴れてきた時には...
鷹野つぎ 「窓」
...風が凪いでしまって渓河(たにがわ)の音が耳についてきた...
田中貢太郎 「陳宝祠」
...風もすっかり凪(な)いでしまったが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...風の合い間の凪(なぎ)が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...湖の島の朝凪(あさなぎ)はたとしえなく静かである...
中勘助 「島守」
...朝凪のあとまだ海が比較的澄んでゐる時に...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...凪(な)ぎたる空に鴎(かもめ)なく春日(はるひ)のどかになりなん胸か...
樋口一葉 「軒もる月」
...それからは微風つづきのいい凪だった...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...その日までは凪つづきだったので...
久生十蘭 「海難記」
...凪(なぎ)の海をのぞき込んだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...トンビ凪が二ツ三ツお辞儀をしながら川向ふの土堤(どて)に添つて舞ひ散つてゐた...
牧野信一 「山峡の凧」
...さうして、「いゝ凪だね...
牧野信一 「砂浜」
...どうかすると春凪の候でなければ戻らぬことも屡々だ――と家人はそれとなく私の帰京を促した...
牧野信一 「冬物語」
...眠るは春の凪日和(なぎびより)...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...早春の凪(な)いだ海を眺めていた...
山本周五郎 「さぶ」
...凪(なぎ)の底を荒れている土用波のように...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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