...ある日の夕凪ぎの時のことであった...
梅崎春生 「狂い凧」
...東京で夕凪の起る日は大抵異常な天候の場合で...
寺田寅彦 「夕凪と夕風」
...海は湖水のように凪いで鈍く光っていた...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...雨が止み雷鳴が消え風が凪いで...
豊島与志雄 「真夏の幻影」
...朝凪のあとまだ海が比較的澄んでゐる時に...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...(異人さんの門前)時小春凪の日曜日...
野口雨情 「未刊童謡」
...私の怒は漸(ようや)く凪(な)いで...
野村胡堂 「死の舞踏」
...海面は青だたみを敷いたようないい凪(なぎ)なので……...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...冬とちがって風待(かざまち)や凪待(なぎまち)もなく...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...水は真白に凪いでいた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「かなしき女王」
...海が凪いだような状態といいやしょうか...
三好十郎 「樹氷」
...夕凪の蒸暑い盛を過すことにした...
森鴎外 「鶏」
...いい凪(なぎ)だ...
山本周五郎 「青べか日記」
...海がまだ十分凪いでゐないので危險ではあつたけれど...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...何方を見ても淡青い一色でまつたく凪ぎ切つてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...皮肉にも東南風(たつみ)すらだんだんに凪(な)いでいた...
吉川英治 「三国志」
...夜明けになれば凪(な)ぎるであろう」「はい……お案じ下さいますな」「よいか」「大丈夫でございます」「前の所へ戻って...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...凪(な)いだ海の底を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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