...その麦畑の処々に...
芥川龍之介 「上海游記」
...昨日の雨の名残の潦(みづたまり)が路の処々に行く人の姿々を映して居るが...
石川啄木 「葬列」
...処々に馬を脱(はづ)した荷馬車が片寄せてある...
石川啄木 「鳥影」
...処々に咲き乱れた月見草が...
石川啄木 「鳥影」
...処々の市々は黙したる裸形の女人等が走り歩るくを見た...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「法王の祈祷」
...処々に赤いものがついているというのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...『朝日』だけは処々要点や利き目のある言葉を抜いて...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...哲学青年や明治時代の人生哲学者を捉えそうな興奮にかられる場面を処々で見せるが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...而もこの隘路の中、片方に、深さ丈余の小溝があって、覗きこんでも底はよく見えず、ただ処々に、水の淀みの陰欝な反映があるのみである...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...それに至るまでの間処々に...
豊島与志雄 「生活について」
...以上河流(かりゅう)と運河の外なお東京の水の美に関しては処々の下水が落合って次第に川の如き流をなす溝川(みぞかわ)の光景を尋ねて見なければならない...
永井荷風 「日和下駄」
...処々に樹木がある...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...雨水の処々に溜った地面(じづら)を一筋細長く照出した所を見ると...
二葉亭四迷 「平凡」
...無論一体に疵(きず)だらけで処々(ところどころ)鉛筆の落書の痕(あと)を留(とど)めて...
二葉亭四迷 「平凡」
...月の光を浴びて身辺処々(ところどころ)燦(さん)たる照返(てりかえし)を見(み)するのは釦紐(ぼたん)か武具の光るのであろう...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...山間の湿りたる地を好んで生じ処々に林を成している...
牧野富太郎 「植物記」
...シレ河辺害殊に多い処々で...
南方熊楠 「十二支考」
...戦後樺太(からふと)を旅行した時処々の山野に燕麦(えんばく)が雑草となって繁茂しているのを見たが...
柳田國男 「地名の研究」
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