...泥や血の汚点が処々に着いていて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...筑波町より頂上まで一里卅二町とあれどこの頃新しく処々に立てられたる木標の示す所によれば...
大町桂月 「秋の筑波山」
...しかも底には処々黒い土がこびりついて...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...少しは肉体(からだ)の処々に冷たい感じをしながら...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...処々楢(なら)や白樺(しらかば)にからんだ山葡萄(やまぶどう)の葉が...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...処々にテーマとなるようなステーションがある...
戸坂潤 「読書法」
...湿気を帯びた真黒な土が処々に覗き出していた...
豊島与志雄 「二つの途」
...処々の欠陥や間隙(かんげき)をうずめ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...半蔵御門(はんぞうごもん)より外桜田(そとさくらだ)の堀あるいはまた日比谷(ひびや)馬場先(ばばさき)和田倉(わだくら)御門外(ごもんそと)へかけての堀端(ほりばた)には一斉に柳が植(うわ)っていて処々に水撒(みずまき)の車が片寄せてある...
永井荷風 「日和下駄」
...偃松と裏白ナナカマドが処々に団落をつくっているだけだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...路はまだ処々で煙り...
原民喜 「夏の花」
...これは何処々々が売れて...
牧野信一 「熱い風」
...処々方々で天狗隊と称する者が民家を荒しているというが...
三好十郎 「斬られの仙太」
...同氏も処々に伝手(つて)を索(たぐ)っては出来る限りの知らせを送られました...
柳宗悦 「民藝四十年」
...処々の山の口に小さな祠(ほこら)があり...
柳田国男 「海上の道」
...かれらの休憩のために処々に置いてあった...
柳田国男 「母の手毬歌」
...特別に山の人と懇意にしていたという者が処々にあった...
柳田国男 「山の人生」
...枯葦(かれあし)の間の処々(ところどころ)にトラホームの瞳に似た微(かす)かな光りを放っていた...
夢野久作 「木魂」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??