...ヨブ記にはかくの如き語が処々に在る...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...処々にその力なき枝椏(しあ)を横たえ...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...流水涓々(けんけん)として処々に駛(はし)り...
宇野浩二 「それからそれ」
...一面に黒光りのする岩のような粘土質の岸の処々に...
大阪圭吉 「死の快走船」
...処々より雪かこひの丸太あるひは雪垂(ゆきたれ)とて茅(かや)にて幅八九尺広(ひろ)さ二間ばかりにつくりたる簾(すだれ)を借(かり)あつめてすべての日覆(ひおひ)となす...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...少し好色すぎたと思われる描写が処々に散見されたからである...
太宰治 「ろまん燈籠」
...処々に蔓薔薇(つるばら)の絡みついた白ペンキ塗りのアーチや垣根が設けられて...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...処々方々を浮かれ歩いて...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...処々の常夜燈はそろそろ光を放ち始めた...
田山花袋 「蒲団」
...このように諧謔作家としてのディッケンズを示す文章や箇処が綿密な読者には処々に認められるであろう...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...哲学青年や明治時代の人生哲学者を捉えそうな興奮にかられる場面を処々で見せるが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...足もととては処々(ところどころ)に溝板(どぶいた)の落し穴あやふげなるを中にして...
樋口一葉 「にごりえ」
...玩具のやうに小さい処々に錆の出てゐる点字機が載つてゐた...
牧野信一 「悪筆」
...今処々ニ之レアリ...
牧野富太郎 「植物記」
...千鳥の名所は何処々々(どこどこ)に限り...
正岡子規 「古池の句の弁」
...処々色の褪めた紫紺の袴を穿いた自分の様子は...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...同氏も処々に伝手(つて)を索(たぐ)っては出来る限りの知らせを送られました...
柳宗悦 「民藝四十年」
...処々(ところどころ)の館(たて)の主(ぬし)の伝記...
柳田国男 「遠野物語」
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