...雪消(ゆきげ)の路の泥濘(ぬかるみ)の処々乾きかゝつた上を...
石川啄木 「足跡」
...路(みち)には処々(ところどころ)...
泉鏡花 「海の使者」
...邑々処々(ゆうゆうしょしょ)...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...彼方(かなた)遥かに広々した閑地の周囲の処々(しょしょ)に残っている練塀(ねりべい)の崩れに...
永井荷風 「日和下駄」
...山谷の処々を遍歴して画作に従事し...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...偃松と裏白ナナカマドが処々に団落をつくっているだけだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...先刻(さっき)までは遠くの方に黄色い屋根が処々眺められたが...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...処々に樹木がある...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...路はまだ処々で煙り...
原民喜 「夏の花」
...角町(すみてう)京町(きようまち)処々(ところところ)のはね橋より...
樋口一葉 「たけくらべ」
...畳はかなり新しく、まだほのかに青みを有つてゐたが、処々に破れ目や、赤黒く血の浸(にじ)んだ跡等があつた...
北條民雄 「間木老人」
...寐床の側の畳に麻もて箪笥(たんす)の環(かん)の如き者を二つ三つ処々にこしらへしむ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...その路に処々大木の皮摩損するものあり...
南方熊楠 「十二支考」
...処々色の褪めた紫紺の袴を穿いた自分の様子は...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...処々にこのような異様の出来事があったかと思われるのである...
柳田国男 「山の人生」
...その途中の処々に鶏(にわとり)の肺臓みたようなものが...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...その塔の処々には小さな窓があって...
夢野久作 「雪の塔」
...あるいは処々に散らばる赤...
和辻哲郎 「院展遠望」
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