...たった一時(ひととき)でも善人になってぼうとした処だったから掴まったんで...
泉鏡花 「婦系図」
...父は其処で官吏をつとめてゐた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...何の得(う)る処もない...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...其処で酒の饗応(ちそう)になって再び離屋へ送られた...
田中貢太郎 「人面瘡物語」
...何処そこへ連れて行かれたとか...
谷崎潤一郎 「紀伊国狐憑漆掻語」
...それに何処(どこ)か生理的にも違うてると見えまして...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...学問性――それは今迄の処教導性である――が誘導性と伝承性とに区別されたのを思い出そう...
戸坂潤 「科学方法論」
...在る処には米があり余っているではないか...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...私は覚えず其処に飛び上った...
豊島与志雄 「蠱惑」
...そして其処に保子が来ると...
豊島与志雄 「反抗」
...協議の上でこれを処分することが出来るのである...
中島敦 「狐憑」
...「好きな品をかけておく」と云った処に...
額田六福 「解説 趣味を通じての先生」
...いずれ明後日(あさって)は処刑になる小三郎の...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何処かに障碍があって...
原民喜 「滑走」
...長崎の館主広石氏わざ/″\此処迄来て...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...次にこの結句を「小雨ふりきぬ」といふ切れたる句の下に置きて独立句となしたる処に非難あり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...その八合目ほどの処に白馬踊る体を現ず...
南方熊楠 「十二支考」
...口の処には何もありません...
夢野久作 「オシャベリ姫」
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