...從つて凡才は常に天才の知らざる羞恥の心を以つて天才の天空を行く烈日の如き眩しさを仰ぎ見る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...望む処は凡才で間違いの無いのが可いのだ...
泉鏡花 「婦系図」
...僕は俗人の凡才だから...
太宰治 「水仙」
...鬼才と凡才との一寸の差を語るものだと思う...
田中英光 「箱根の山」
...「こういう凡才を相手だと...
豊島与志雄 「変な男」
...本当の天才の境地を私は知らない、我々凡才、濁った脳漿(のうしょう)を持ったものは、汲み出し、汲み捨てるより外に、智恵を浄化する術はないのである...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...この天才はひもじいと云う事にばかり気をとられて凡才に終りそうだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...いかなる凡才にせよ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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