...几董、召波の二人は蕪村の高弟であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...その床几の上に、あぐらをかいて池の面を、ぼんやり眺め、一杯のおしるこ、或(あるい)は甘酒をすするならば、私の舌端は、おもむろにほどけて、さて、おのれの思念開陳は、自由濶達、ふだん思ってもいない事まで、まことしやかに述べ来り、説き去り、とどまるところを知らぬ状態に立ち到ってしまうのである...
太宰治 「乞食学生」
...青い空色の繻子(しゅす)を張ったX脚の床几(しょうぎ)がそなえてある自分の化粧室で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ははははと笑ってA君は休茶屋の床几に腰をおろして正宗の燗を命じた...
永井荷風 「写況雑記」
...歩いて行く町のところどころに床几(しょうぎ)を出した麦湯(むぎゆ)の姐(ねえ)さんたちの厭(いや)らしい風俗...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...米友がいま持って歩いた床几(しょうぎ)の上へ腰を卸(おろ)してしまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...床几に縛りつけて...
久生十蘭 「ひどい煙」
...またもやそれを几帳面に十二折りに折りたたんで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...細かい几帳面な字だがちょっと震えており...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...几帳(きちょう)を隔てて花散里(はなちるさと)はすわっていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...皆も縫いさした物をまとめて几帳(きちょう)の上に懸(か)けたりなどして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自ら床几(しょうぎ)の位置を直して...
吉川英治 「江戸三国志」
...日吉(ひえ)山王(さんのう)の八王子に床几(しょうぎ)をすすめ...
吉川英治 「私本太平記」
...自身の床几(しょうぎ)は...
吉川英治 「私本太平記」
...きのうから幕(まく)のそとに床几をだして...
吉川英治 「神州天馬侠」
...「お床几(しょうぎ)を」小姓の市松と虎之助が...
吉川英治 「新書太閤記」
...悠然(ゆうぜん)と床几(しょうぎ)に倚(よ)っている光秀のすがたには...
吉川英治 「新書太閤記」
...ばさっと下の床几(しょうぎ)に落ちた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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