...それでも凛々(りり)しい物ごしに...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...赤地の錦の直垂に唐綾縅の鎧きて、鍬形うつたる兜の緒をしめ、重籐の弓のたゞ中とつて、葦毛の駒の逞しきに金覆輪の鞍置いて跨つたる、雄風凛然、四辺を払つて、蹄声戞々、東に出づれば、東軍の旗幟既に雲霞の如く、七条八条法性寺柳原の天を掩ひ戦鼓を打ちて閧をつくる、声地を振つて震雷の如し...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...男らしい凛(りん)とした聲である...
石川啄木 「雲は天才である」
...一枚の葉の凛(りん)として挿木(さしき)かな三月八日 大崎会...
高浜虚子 「五百五十句」
...眉毛の凛とした三十四五の奧樣らしい婦人で...
高濱虚子 「俳諧師」
...凛々しく美はしく(imposing and beautiful)...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...すべて目ざめて凛(りん)然と武具携へて並びあり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...凛として、決意に満ちた表情だ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...今二点を拍ちし時計の蜩(ひぐらし)など鳴きたらんように凛々(りんりん)と響きしあとは...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...寒気凛冽なり松莚子に招がれて風月堂に飲む...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...凛として居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...凛烈たる寒風の吹きこむのにまかせ...
久生十蘭 「新西遊記」
...かすれた声にも凛とした響が加はつて来た...
平出修 「計画」
...他方においては凛乎(りんこ)たる貞烈の思想を示すものである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...どこかに気概の凛たるものを備え...
吉川英治 「三国志」
...どこか凛々(りり)しいその行脚僧(あんぎゃそう)は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...凛(りん)として階(かい)の上に立ち...
吉川英治 「新書太閤記」
...若衆小袖を旅扮装(たびいでたち)に凛々(りり)しく括(くく)り...
吉川英治 「宮本武蔵」
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