...赤地の錦の直垂に唐綾縅の鎧きて、鍬形うつたる兜の緒をしめ、重籐の弓のたゞ中とつて、葦毛の駒の逞しきに金覆輪の鞍置いて跨つたる、雄風凛然、四辺を払つて、蹄声戞々、東に出づれば、東軍の旗幟既に雲霞の如く、七条八条法性寺柳原の天を掩ひ戦鼓を打ちて閧をつくる、声地を振つて震雷の如し...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...凛々(りり)しいお顔(かお)の...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...川上機関大尉のあの凛々(りり)しい顔であった...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...すべて目ざめて凛(りん)然と武具携へて並びあり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...凛として、決意に満ちた表情だ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...ただいま帰りました」と凛々(りり)しき声に前(さき)を払わして手套(てぶくろ)を脱ぎつつ入り来る武男のあとより...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...伊藤侯は信仰を有せず若し之れありとせば唯だ運命に對する信仰あるのみ故に侯は屡々高島嘉右衞門をして自家の吉凶を卜せしむ大隈伯は宗教信者に非ず然れども一種敬虔の情凛乎として眉目の間に閃くは以て伯が運命の外別に自ら立つ所あるを見るに足る蓋し伊藤侯の屡々失敗して毎に之れが犧牲と爲らざるは殆ど人生の奇蹟にして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...凛とした梅の花の...
長谷川時雨 「下町娘」
...勇気凛然(りんぜん)たる顔附きをして...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...コン吉も急に元気凛々(りんりん)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...唇もとの凛(りん)として力のある線...
山本周五郎 「新潮記」
...細川忠興の勇しくキリストと戦いつづけて踏み停っていた凛然たる苦しさが...
横光利一 「旅愁」
...みんな凛凛(りゝ)しい身の構へ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...河内源氏の中興の武将となられればよいであろう」志操凛々(しそうりんりん)とみえるこの若公卿の熱情的なことばに...
吉川英治 「私本太平記」
...凛(りん)として...
吉川英治 「新・水滸伝」
...凛(りん)と澄ましきっているので...
吉川英治 「松のや露八」
...五月人形のように凛々(りり)しく立った...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それは凛々(りり)しい男振りであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??