...折からの寒さを凌ぐために着てゐた外套を脱ぎ捨てゝ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...すっぽりと被るのが、寒さを凌ぐより、半分は見得で、帽子の有無(ありなし)では約二割方、仕立上りの値が違う...
泉鏡花 「薄紅梅」
...来る日来る日の退屈をどうして凌ぐか...
海野十三 「今昔ばなし抱合兵団」
...雨露を凌ぐという事も大事な条件であったでありましょうが...
高浜虚子 「俳句への道」
...ガラクタを焚いて凌ぐ...
種田山頭火 「其中日記」
...巧みによりて他を凌ぐ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼女は最近何うかすると彼を凌ぐやうな態度に出ることもあつた...
徳田秋聲 「ある夜」
...伯の生活の贅沢なる殆んど王侯を凌ぐの勢あるを見て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...然しその潜勢力は朱鵬を凌ぐものがあると言われていた...
豊島与志雄 「秦の出発」
...僅かに雨露を凌ぐに足るだけの住居と...
豊島与志雄 「バラック居住者への言葉」
...その威は古の木曾義仲の都入りを凌ぐほどであった...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...雨露を凌ぐに足るだけのバラックである...
火野葦平 「花と龍」
...旅人急雨の時採って傘に代て雨を凌ぐ...
牧野富太郎 「植物記」
...どんなに凌ぐに張合あるものとなって来るだろう...
宮本百合子 「合図の旗」
...同心協力しなくては危険を凌ぐことは出来ぬ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...凌ぐのがむしろ自然である...
柳宗悦 「工藝の道」
...どの家も雨露を凌ぐだけの小屋掛である...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...その先にはヒマラヤの高峰を凌ぐ恐怖の輪郭があった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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