...あのやうな凄じい見物(みもの)に出遇つた事は...
芥川龍之介 「地獄變」
...ほどなく凄じい大雷雨が...
芥川龍之介 「じゅりあの・吉助」
...凄じい音と共に、一なだれの煙焔(えんえん)が半空(なかぞら)に迸(ほとばし)つたと思ふ間もなく、「ろおれんぞ」の姿ははたと見えずなつて、跡には唯火の柱が、珊瑚の如くそば立つたばかりでござる...
芥川龍之介 「奉教人の死」
...凄じい音を立てて...
石川啄木 「鳥影」
...日の暮方から凄じい雷雨があった……電光(いなびかり)絶間(たえま)なく...
泉鏡花 「霰ふる」
...凄じい濁流が滝津瀬をなして堤内へ流れこんでいた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...一ところ凄じい勢をなして流れた...
田山録弥 「草津から伊香保まで」
...凄じい勢で流れ出して来た...
田山録弥 「小説新論」
...そして一面薄をもつて被はれた山膚の處々に凄じい焦黒色をした太古の火山岩が磊々として轉がつてゐて...
近松秋江 「箱根の山々」
...妖女(ようじょ)か孫悟空(そんごくう)を主人公とした夢幻的で物凄じい(ウイヤド)紙芝居が出来たなら...
中谷宇吉郎 「簪を挿した蛇」
...日頃の美しさとは似てもつかぬ凄じい氣組が漲(みなぎ)ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...刀を以て兩斷したものであると言ふ凄じい石である...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...それまでは禅堂のやうに静寂であつた堀立小屋がモーターの音凄じい作業場と変り...
牧野信一 「日本橋」
...見る間に生から死へと急転する顔面の凄じい色を目撃した覚えはないか?そんな時の恐怖や驚愕や戦慄に数倍した渦乱のような激動を...
松永延造 「職工と微笑」
...勘三郎は自分の体が凄じい勢いでぐんぐん滑りだすのを感じた...
山本周五郎 「藪落し」
...周圍の板塀や立木に跳ね衝る薪の凄じい音が彼を無性に愉快にした...
横光利一 「悲しみの代價」
...どっかへ夜討ちに出かける前刻のような凄じい沈黙で並んでいる...
横光利一 「夜の靴」
...さらに凄じい三ツ目の弾(たま)がうなってくる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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