...それから先きにはその本音が物凄く現はれはじめるのだ...
有島武郎 「骨」
...左の肩に添うて自分の家(うち)の主婦が両眼(りょうがん)を彼の顔に物凄く釘づけして立っている...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...パッパッパッと真紅な焔が物凄く閃(ひらめ)いた...
海野十三 「恐怖の口笛」
...物凄く陋(せま)くるしい町であった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...切つて放てば銀弓の絃音凄く鳴りわたり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...膝をつきつつ黯黒の血をもの凄く吐き出し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勢凄く舟の上襲ひて懸り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...凄く叫びてアポローン羽(はね)ある言句(ごんく)宣んし曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...黒く茂(しげっ)た山の様を物凄く感じた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...「破牢! 破牢!」この声が闇を圧して物凄く響き渡ります...
中里介山 「大菩薩峠」
...美しいほど凄く見えたものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...腹が凄くふくらんで了って苦しんだことがあったが...
中島敦 「光と風と夢」
...血を浴びると一倍凄くなりますね」「なるほどなア...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...……小生は勢いこんで戸口までいったが……、(悚えるような眼つきをして)戸口まで行ったが、どうしても把手に手をかける気がしない……、どういうわけか、凄くて、怖くて、どうしてもはいる気がしない...
久生十蘭 「金狼」
...そのもの凄く咆哮する声は遠く岸にも聞えたるほどなりき...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...物凄く高いほとんど垂直の絶壁で囲まれ4)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その眼の色が次第次第に物凄くなり...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...それだけ一層冷やかに物凄く感ぜられた...
夢野久作 「暗黒公使」
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