...清冽(せいれつ)な空気が鼻腔(びこう)から頭へ滲み入ると同時に「秋」の心像が一度に意識の地平線上に湧き上がる...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...清冽とも言えるほど澄みきって...
豊島与志雄 「牛乳と馬」
...穴を穿てばどこからでも沸々として其清冽な水が湧いて出るといふのである...
長塚節 「松蟲草」
...到る所の村々に清冽な水が吹き出して居る...
長塚節 「松蟲草」
...小鳥の清冽(せいれつ)な鳴き声が頭の上をよぎってゆく...
中村地平 「霧の蕃社」
...透き徹(とお)るような清冽な肉体など...
野村胡堂 「猟色の果」
...心はこの一挙手一投足に清冽(せいれつ)な熱情をこめていた...
本庄陸男 「石狩川」
...清冽(せいれつ)な雪の原野には...
本庄陸男 「石狩川」
...とたんに今まで清冽だった滝の水は...
正岡容 「わが寄席青春録」
...清冽(きれい)な泉(いづみ)の邊(ほとり)に(さまよ)ひたいと頻(しき)りに望(のぞ)みました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...妻ということばを云うときその響は大層清冽(せいれつ)でありました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...請看甘冽酒...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この人ぐらい清冽な良心をもった人はちょっとないと思われるくらいだが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その頃の那珂川の水は透明清冽で博多織糸の漂白場(さらしば)であったが...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...玄宗皇帝や楊貴妃の冥福を祈りつつ一生を終ろうという清冽(せいれつ)晶玉(しょうぎょく)の如き決心を固めた……と告白しているが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...膝ぶしまで浸(つ)けた清冽(せいれつ)は氷よりも冷たいものだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...清冽(せいれつ)な水がながめられて...
吉川英治 「親鸞」
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