...あれほど冷静な学者肌の三浦が...
芥川龍之介 「開化の良人」
...葉子は冷静な批評家らしく自分の恋と恋の相手とを見た...
有島武郎 「或る女」
...熱烈なる天才肌の二葉亭と冷静なる政治家気質の蘇峰と相契合するには余りに距離があり過ぎたから...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...あの若くて美しい琴平咲子が、こんなに冷静な、しっかりした人だったのかと、あっけにとられるばかりであった...
江戸川乱歩 「影男」
...」「冷静な連中は気をもまないさ」と私は言った...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...あらゆる支那の事物に対して冷静な観察を加え...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...冷静なる司直の手もまたいくぶんこれに刺激されてその活動を促進されることがないとも限らない...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...この外見上冷静な嫂に...
夏目漱石 「行人」
...冷静なる学術上の研究に土台を据(す)えてかからねば...
新渡戸稲造 「民族優勢説の危険」
...客観はきまって「冷静なる客観」であり...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...彼等は冷静なる客観的の態度によって...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...哲学者のような冷静な顔でパイプの煙をふきあげている...
久生十蘭 「だいこん」
...冷静な教授の頭脳には...
久生十蘭 「地底獣国」
...彼はできるだけ冷静な態度を装って...
平林初之輔 「五階の窓」
...沈着冷静な男でも腰を上げた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...だが冷静な考えが勝った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...明智どのばかりいつものように冷静な面(おもて)を澄まして...
吉川英治 「新書太閤記」
...もうもう私は……』良人が冷静な眼(まな)ざしを澄ましている程...
吉川英治 「夕顔の門」
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