...葉子はそれを見きわめるくらいの冷静な眼力(がんりき)は持っていた...
有島武郎 「或る女」
...泡鳴氏には冷静な理智などは全くないものゝやうです...
伊藤野枝 「妾の会つた男の人人」
...冷静な時に今一度読み直して...
犬養健 「愚かな父」
...冷静な態度をつづけた...
海野十三 「第五氷河期」
...彼は冷静な海員らしい態度で...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...明晰(めいせき)冷静な雄々しい意力を感じた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼はオリヴィエの冷静な宿命観をもち合わしていなかったし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そのひどく冷静な態度のなかに...
豊島与志雄 「土地に還る」
...その奥方に対する冷静な観察と...
中里介山 「大菩薩峠」
...冷静な科学的観察が進んでその偽りに気がつくと同時に...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...純に冷静なる知的の態度で客観された...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...かつてハメなどをはずしたことのない沈毅冷静なパパが...
久生十蘭 「だいこん」
...若しここに冷静な女性があって...
牧逸馬 「運命のSOS」
...表面はあくまでも冷静な態度を保っているのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...冷静な反対者の方にこそ多くの勝目がある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...冷静な精神を象徴しているようで...
夢野久作 「オンチ」
...ご冷静な」と見られている直義だった...
吉川英治 「私本太平記」
...もとより、かれが、卜斎(ぼくさい)が大刀をふりかぶったとたんに、ふところの独楽(こま)をつかんだとはいえ、ふかい、冷静な、思慮(しりょ)ののちにそうしたのではない...
吉川英治 「神州天馬侠」
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