...彼女は冷然とした態度で彼に接した...
...彼が告白しても、彼女は冷然として返事をしなかった...
...彼は仕事中でも冷静冷然とした表情を崩さない...
...彼は冷静冷然とした判断力を持っている...
...彼女の冷然な態度に、彼ががっかりした...
...」僕は冷然と構えこんだペツプに多少反感を感じてゐましたから...
芥川龍之介 「河童」
...下人は、太刀を鞘(さや)におさめて、その太刀の柄(つか)を左の手でおさえながら、冷然として、この話を聞いていた...
芥川龍之介 「羅生門」
...私は冷然としてお前の惨死を見守ってこそいるだろうが...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...きわめて冷然(れいぜん)たるものであった...
伊藤左千夫 「告げ人」
...夕(ゆふべ)となれば冷然(れいぜん)たる泉の中(なか)に...
ステファンヌ・マラルメ Stephane Mallarme 上田敏訳 「エロディヤッド」
...どてらの襟を掻き合せ、努めて冷然と、「まあ、いいやうにして置いて下さい...
太宰治 「清貧譚」
...冷然と坐ったままでいたのであるが...
太宰治 「春の枯葉」
...冷然と父の顔を見守り無言)(伝兵衛) 小さい時から我儘で仕様がなかったけれども...
太宰治 「冬の花火」
...其一躍して内閣に入るや復た冷然として一顧を協会に与へざるの奇観あり後藤伯の如きは特に甚しといふ可し其の大言壮語到る処亡国論を唱へ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...表面だけが冷然と落付き払って...
豊島与志雄 「理想の女」
...彼女はお帰りなさいとも云わないうちに、冷然と、それでも眼を伏せ唇をかみしめながら、真先にこう云った...
豊島与志雄 「理想の女」
...はじめて冷然として...
中里介山 「大菩薩峠」
...相変らず冷然として...
中里介山 「大菩薩峠」
...わたしの方でもまた、弁信、お前なんぞが出ようとも、留まろうとも問題にはしていないが、あの人には逢いたいよ、あの人ばっかりは放せない、目の見えない人が好きなのだよ、わたしは……お銀様の眼は、やはり天の一方を睨めながら、冷然として、こういって言い返してやったつもりだが、昂奮がおのずから形に現われて、お高祖頭巾がわなわなと慄(ふる)えているのを見る...
中里介山 「大菩薩峠」
...冷然と山田を眺めてゐる...
北條民雄 「道化芝居」
...冷然と笑いながら...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...中野学士がそう云う戸塚の顔を振返って冷然と笑った...
夢野久作 「オンチ」
...お光さんはあたりが殺気立つほど冷然として...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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