...彼女は冷然とした態度で彼に接した...
...彼が告白しても、彼女は冷然として返事をしなかった...
...彼は仕事中でも冷静冷然とした表情を崩さない...
...彼は冷静冷然とした判断力を持っている...
...彼女の冷然な態度に、彼ががっかりした...
...裡に含んでいるこの冷然と落ち着き払った言葉は...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...人あり彼れを誘ふに文部大臣の椅子を以てす彼れ冷然之れを拒絶して敢て応ぜず客あり彼れに逢ふて其理由を問ふ彼れ曰く...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そして着物を引き散らしてる私を冷然と見下す...
豊島与志雄 「理想の女」
...いかなることがあっても冷然と構えてるがようだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そして朝廷の藏書は多く冷然院にあつたらしいが...
内藤湖南 「支那目録學」
...冷然院は火を忌んで冷泉院と改稱した...
内藤湖南 「支那目録學」
...人の災難を見て、愉快、壮快と感ずるような眼という魔術使いが、私のこの小さな面(かお)という領分の中にいてくれなかったことが、不具ではなくして、光栄であったかも知れません」「弁信さん、理窟は抜きにして下さい、火というものは愉快なものです、壮快なものです、いっそ、この地上にある最も痛快至極なものであるかも知れません」お銀様は、冷然として、昂奮してきました...
中里介山 「大菩薩峠」
...支店長は冷然として...
夏目漱石 「それから」
...学生の方は冷然と彼を見つめた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...冷然たる顔つきで小竜の話を聞きながしていたが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...鉄砲御用衆の面々が砲撃の効果を冷然と観察している...
久生十蘭 「ひどい煙」
...その結果悶死するのを冷然と眺めて...
牧逸馬 「土から手が」
...「赤としたらどうしたらいいでしょうか」田宮氏は冷然と眼を光らせた...
夢野久作 「少女地獄」
...梶は冷然としていく自分に妙に不安な戦慄(せんりつ)を覚え...
横光利一 「微笑」
...冷然と平静に回(かえ)って見せた相手の前で...
吉川英治 「江戸三国志」
...お光さんはあたりが殺気立つほど冷然として...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...思うさま冷然と揶揄(やゆ)してやりたいような度胸まですわってくる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...冷然としていたこの間の顔つきなども...
吉川英治 「松のや露八」
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