...彼女は冷然とした態度で彼に接した...
...彼が告白しても、彼女は冷然として返事をしなかった...
...彼は仕事中でも冷静冷然とした表情を崩さない...
...彼は冷静冷然とした判断力を持っている...
...彼女の冷然な態度に、彼ががっかりした...
...冷然とした様子で離れて立つ葉子をまじまじと見すえながら...
有島武郎 「或る女」
...私は冷然としてお前の惨死を見守ってこそいるだろうが...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...地獄の門をさえ冷然とくぐったダンテもこの扉については...
太宰治 「もの思う葦」
...女王のごとくに冷然とし厳然としてさっきのままの姿で佇んでいる妻の前へ戻って来たかは...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...冷然と言い放った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私がなお冷然と構えていると...
豊島与志雄 「理想の女」
...冷然院は火を忌んで冷泉院と改稱した...
内藤湖南 「支那目録學」
...やはり冷然として...
中里介山 「大菩薩峠」
...仏頂寺は、冷然として、どこまでも本人の型通りに、青眼、こころもち刀を右へ斜につけた姿勢で、動こうとはしない...
中里介山 「大菩薩峠」
...その方が結構だわね」お秀は冷然として話を切り上げた...
夏目漱石 「明暗」
...彼の前に出て来た小柄の老人は冷然と彼を見下ろして云つた...
原民喜 「火の唇」
...「壁はまっ白にしなきゃならんですからね――」冷然と疑り深い眼を角立てていた校長は...
本庄陸男 「白い壁」
...冷然として皆の動くように動いているが...
三好十郎 「肌の匂い」
...やはり冷然として這入(はい)って来る袴野を見返った...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...我心は猶ほ冷然たりし歟(か)...
森鴎外 「舞姫」
...三好と二人の中(うち)の一人だろう」戸塚は冷然と笑った...
夢野久作 「オンチ」
...冷然と蹲居してゐるのに驚かれた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...源次の苦しみを冷然と眺めていると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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