...彼女は冷然とした態度で彼に接した...   
...彼が告白しても、彼女は冷然として返事をしなかった...   
...彼は仕事中でも冷静冷然とした表情を崩さない...   
...彼は冷静冷然とした判断力を持っている...   
...彼女の冷然な態度に、彼ががっかりした...   
...「でもうれしいんですもの」愛子の答えは冷然としていた...   
有島武郎  「或る女」 
...西は頗(すこぶ)る冷然として二葉亭とはホンの同窓というだけの通り一遍の浅い関係だからその頃の事は大抵忘れてしまったといういたって率気(そっけ)ない挨拶(あいさつ)だったそうだ...   
内田魯庵  「二葉亭四迷の一生」 
...イレネは冷然と僕の方にふりかえり...   
海野十三  「宇宙尖兵」 
...一人冷然として家を守っていた...   
田中貢太郎  「魔王物語」 
...其一躍して内閣に入るや復た冷然として一顧を協會に與へざるの奇觀あり後藤伯の如きは特に甚しといふ可し其の大言壯語到る處亡國論を唱へ...   
鳥谷部春汀  「明治人物月旦(抄)」 
...いかなることがあっても冷然と構えてるがようだった...   
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」 
...冷然院といふ皇室の藏書所が燒けて...   
内藤湖南  「支那の書目に就いて」 
...竜之助は冷然として...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...なんとも冷然たる顔つきになって...   
久生十蘭  「顎十郎捕物帳」 
...冷然と自分を眺めている山下氏の無感動なようすが...   
久生十蘭  「キャラコさん」 
...冷然と空を眺めていた...   
久生十蘭  「金狼」 
...」こうチチコフは冷然と言い放って...   
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」 
...やはり冷然として這入(はい)って来る袴野を見返った...   
室生犀星  「舌を噛み切った女」 
...中野学士がそう云う戸塚の顔を振返って冷然と笑った...   
夢野久作  「オンチ」 
...両手をズボンのポケットに入れたまま冷然として答えた...   
夢野久作  「ドグラ・マグラ」 
...いつもの彼のように賢い修養が冷然としている...   
吉川英治  「御鷹」 
...冷然と与次郎をかえりみて...   
吉川英治  「新書太閤記」 
...ふたりは冷然と、鳥肌(とりはだ)にそそけ立った五百之進の顔を振り顧(かえ)って、「おうご主人には、いつの間にお帰りか...   
吉川英治  「牢獄の花嫁」 
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