...彼女は冷然とした態度で彼に接した...
...彼が告白しても、彼女は冷然として返事をしなかった...
...彼は仕事中でも冷静冷然とした表情を崩さない...
...彼は冷静冷然とした判断力を持っている...
...彼女の冷然な態度に、彼ががっかりした...
...」飯沼は冷然と受け流してから...
芥川龍之介 「一夕話」
...下人は、太刀を鞘(さや)におさめて、その太刀の柄(つか)を左の手でおさえながら、冷然として、この話を聞いていた...
芥川龍之介 「羅生門」
...下人は、太刀を鞘(さや)におさめて、その太刀の柄を左(ひだり)の手(て)でおさへながら、冷然として、この話を聞いてゐた...
芥川龍之介 「羅生門」
...木部は冷然として竿を取った...
有島武郎 「或る女」
...冷然と美しい娘や職工共を見ている...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...冷然といったのでは...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...料理の勘定になると知らん顔で冷然と構えている態度が...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...そうしてかなり深刻に、しかし冷然と、その結論を受け止め得たつもりであった...
外村繁 「澪標」
...ほとんど冷然と推理し得る不思議な能力を有するものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...現に此の現在書目には冷然院と書いたものを使つて居ります...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...その姿を、上から、黒い牛のような顔が、今度こそ明瞭な侮蔑(ぶべつ)を浮かべて、冷然と見下す...
中島敦 「牛人」
...例の冷然たる声音で...
久生十蘭 「魔都」
...反つて一望の視野は冷然ときりひらかれ...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...まくし立てる)伴 ……(冷然として聞いていたが)もういい...
三好十郎 「その人を知らず」
...」持彦は冷然として或る末路を迎えるような...
室生犀星 「花桐」
...「何だ貴様は……」私は冷然と笑った...
夢野久作 「冥土行進曲」
...ただその真下で冷然としている街区にすぎなかったことに気がついた...
横光利一 「上海」
...何もかも無視して働いているのだ――というふうに冷然と見ていることができなかった...
吉川英治 「日本名婦伝」
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