...しかもそれをあの女に特有な多恨らしい、冷ややかな、さびしい表現法で、そして息気(いき)づまるような若さと若さとの共鳴の中に……...
有島武郎 「或る女」
...自分を冷笑(あざわら)うような冷ややかな表情をして...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...冷ややかな空気に触れ...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...現代の平凡な作品はいかにも冷ややかなものではないか...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...せせら笑うような冷ややかな態度をして...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...」と友人の冷ややかな声...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...熱せる耳を冷ややかなる夕風に吹かせつつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...明け方の風のように冷ややかな風が...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...」と彼は冷ややかな厳格さで言った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...裁判官に特有の冷ややかな調子で...
平林初之輔 「予審調書」
...冷ややかなお心を知りましたことによってかえっておさえがたいものに私の恋はなっていきそうです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いたづらに分けつる路(みち)の露しげみ昔おぼゆる秋の空かな冷ややかなおもてなしについて「ことわり知らぬつらさ」(身を知れば恨みぬものをなぞもかくことわり知らぬつらさなるらん)ばかりが申しようもなくつのるのです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...冷ややかな友禅の長襦袢(ながじゅばん)を崩して...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...一年も通った南芳庵の冷ややかな禅床(ぜんしょう)と師の疎石とを...
吉川英治 「私本太平記」
...みな冷ややかな眼であなたを見るのか」「世のつね...
吉川英治 「私本太平記」
...冷ややかな笑みをふくんで...
吉川英治 「私本太平記」
...冷ややかな夕風が...
吉川英治 「私本太平記」
...一種冷ややかな厳粛感に打たれてくるものとみえる...
吉川英治 「夏虫行燈」
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