...三太郎の躍る恰好は定めて珍妙だつたらうねなどと云つて冷かす友人がゐなかつたのは幸だつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...「おなじみがふえて結構でせう」と、義雄は冷かす...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...残花が相者の下した或る判断を冷かすやうに薄笑ひながら否定して掛ると...
内田魯庵 「人相見」
...『危ないものなり』と、夜光命冷かす...
大町桂月 「川魚料理」
...『そんな村夫子的御説法は眞ツ平なり』と冷かす...
大町桂月 「久地の梅林」
...夜光命また冷かす...
大町桂月 「鹽原新七不思議」
...半分は三土氏を冷かすやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...冷かすやうにいひました...
薄田泣菫 「茶話」
...あてになるやうなならんやうな話だあね」「君は昨日その九州から来た連中を赤山へ案内して行つたちふぢやないか」横合から冷かすやうに口を入れたのは雑貨店の庄谷だつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...別段に冷かすなどという風もなく...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...講談物(こうだんもの)の古本を冷かす者...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...間違いはなかろうと冷かす...
中里介山 「大菩薩峠」
...「冷かすから厭(いや)よ」「また何か始めたの」「どうせ慾張だから何を始めるか分らないわ」稽古事の上で...
夏目漱石 「明暗」
...あなたを恋の猛者だと冷かすがその中には以上二つの意味が這入つてゐるのですよ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...」冷かすやうな御世辭を投げて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...小店と云う所を冷かすのが面白いなどと云って...
森鴎外 「雁」
...ここいらの連中が冷かすかも知れないが...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...熱心に僕が彼女と恋の投機に夢中なので中学生たちが冷かすのだった...
吉行エイスケ 「飛行機から墜ちるまで」
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