...三太郎の躍る恰好は定めて珍妙だつたらうねなどと云つて冷かす友人がゐなかつたのは幸だつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...誰も冷かすものはない...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...しとやかながら冷かすように手をついた...
岩野泡鳴 「耽溺」
...「目のきよろりとしたところはお前に似てるけれど――」「へえ――」「冷かすんなら...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...」義雄はかの女の手を引いてもとの部屋へ這入ると、皆が、「やア、萬歳」と冷かす...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...」「遊んで、寢て、喰つてゐるにやア、病院が一番樂だらうよ」と、義雄は冷かす...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...残花が相者の下した或る判断を冷かすやうに薄笑ひながら否定して掛ると...
内田魯庵 「人相見」
...『危ないものなり』と、夜光命冷かす...
大町桂月 「川魚料理」
...『そんな村夫子的御説法は眞ツ平なり』と冷かす...
大町桂月 「久地の梅林」
...冷かすやうにいひました...
薄田泣菫 「茶話」
...講談物(こうだんもの)の古本を冷かす者...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...研究する価値があると見えますな」と迷亭はすまして冷かす...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あなたを恋の猛者だと冷かすがその中には以上二つの意味が這入つてゐるのですよ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...それには冷かす心持もあるが...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...支那人の子供たちが立ちはだかつてゐて冷かすやうに彼等を見上げてゐるのである...
堀辰雄 「あひびき」
...おしやれだね……」母は冷かすやうに苦笑しながら...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...おや/\この絵かきは空に魚なんぞ描いてゐやがる――なんて冷かすので気づくと……」「睡眠不足ぢやないのか?」「それは君だらう――俺が眺めてゐるのも知らないで君は其処で大いびきを挙げて眠つてゐたぜ...
牧野信一 「サンニー・サイド・ハウス」
...熱心に僕が彼女と恋の投機に夢中なので中学生たちが冷かすのだった...
吉行エイスケ 「飛行機から墜ちるまで」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??