...床の中で倉地に足のひどく冷えるのを注意されたりすると不思議に思った...
有島武郎 「或る女」
...落ち着くのか冷えるのか...
有島武郎 「或る女」
...じめ/\と冷える小雨(こさめ)の中を...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...今夜は莫迦に冷えると思っていたが...
海野十三 「深夜の市長」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...めっきりと冷える朝ではあったが...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...なか/\寒い、冷える、けさは氷が張つてゐた...
種田山頭火 「其中日記」
...フランス語の冬 hiver はラテンの hibernum であろうがこれを「冷える」と比べてみるのも一興である...
寺田寅彦 「言葉の不思議」
...また風があると地面の冷えようとするのを始終空気が撫でて行くから空気よりも著しく冷える間がない...
寺田寅彦 「歳時記新註」
...「姙娠なら冷えるといけないから...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...冷えるとぼろぼろになって味もさっぱり落ちてしまう欠点がある...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...少し突起の出来た所は早く冷えるから先に固まる...
中谷宇吉郎 「寅彦夏話」
...足がガラスのように固く冷える...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...手足が冷えると、二階か階下かの炬燵の空いた座を見付けて、そつと温まりに行くが、嘗(かつ)て家族に向つて話を仕掛けたことがなかつた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...もうこれから皆様の御繁昌を御楽しみ遊すだけでございますもの」「まことにねえ」子爵夫人は掌の上でだんだん冷える珈琲を飲もうともせず溜息をついた...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...秋から冬へかけて大変冷える――つまりいうところの寒冷地――その寒冷地における稲作については非常な研究と成績をあげている人である...
三好十郎 「樹氷」
...また冬がもどったかと思えるほどひどく冷える日の午後...
山本周五郎 「日本婦道記」
...今宵はまたひどく冷えるようですが...
山本周五郎 「夜明けの辻」
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