...冷え切った山の中の秋の夜の静まり返った空気の中を...
有島武郎 「親子」
...それはそこで夜のうちに冷え...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...しかしそう云う当人も冷えて来るのがこたえると見えて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...空気が冷え冷えと身に沁むような日であるから...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...ソーリン (冷えた両手をこすりながら)われわれももう行こうじゃありませんか...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...体が冷えて、爪に血の色が亡(う)せて来ると、医師(いしゃ)がやって来て注射を施した...
徳田秋声 「足迹」
...にわかに不安が襲ってき心がぞっと冷えきって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...冷えきっている珈琲をすすった...
豊島与志雄 「白日夢」
...底冷えのする梅二月...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...九太はその顔に益々心の冷えてゆく自分を感じたが...
林芙美子 「帯広まで」
...冷えたシャンパンを飲んでいる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...しん底から冷えてまいったというわけじゃ...
本庄陸男 「石狩川」
...木の葉も凋落(ちょうらく)する寂寥(せきりょう)の秋が迫るにつれて癒(いや)しがたき傷手(いたで)に冷え冷えと風の沁むように何ともわからないながらも...
水上滝太郎 「山の手の子」
...冷えきつた板のやうな背中が...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...冷えわたるような笑みを漏(も)らした...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...冷えこみで小用の近い母が夜分厠へ起きるたびに肩をかしてやり...
矢田津世子 「女心拾遺」
...冷えた杯を唇へ当てて...
吉川英治 「新書太閤記」
...この小柳生城にいるわけはないが? ……」汗は冷え...
吉川英治 「宮本武蔵」
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