...ぢつと腰をかけてゐる裾の方から冷えて来るのが龍子にはつきり分つてゐた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...どんどん冷えていった...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...――でも更けて冷えてきてからはゆつくり読み書きが出来た...
種田山頭火 「一草庵日記」
...そしてその冷え方がどこも同じではないので...
寺田寅彦 「茶わんの湯」
...朝の味噌汁の冷え残りか...
徳田秋声 「縮図」
...空気には絹針のような秋の冷えが感ぜられます...
豊島与志雄 「肉体」
...明けがたになるとまた身にしみるほど冷えてきていたのだが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...私の足は冷えてゆく...
別所梅之助 「雪の武石峠」
...冷えた身体の暖まるので...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...身内も冷え切るように思われ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それらのもだえ悲しみ冷えの類がみんなここに集まって...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...足が冷えはしないかい...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...手この冷えていること! お前のお父さん酷(ひで)えお父さんだな...
矢田津世子 「凍雲」
...風も冷えてきていた...
山川方夫 「その一年」
...それが急に氷のように冷えたりする...
山本周五郎 「おばな沢」
...ここはわけて底冷えするという蹴上(けあげ)の盆地(ぼんち)にある南禅寺の一房を出て...
吉川英治 「黒田如水」
...冷えたのを飲(ほ)して...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...核心に迫る情熱は冷えかかっていた...
和辻哲郎 「転向」
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