...この化石したような冴えない煖炉がついぞ経験したことのないような...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...頭が冴えないので...
豊島与志雄 「窓にさす影」
...爺さんは爐の側であつたが何か冴えない顏である...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...顏をあげた所を見ると娘はどことなくぼんやりと冴えないものゝやうである...
長塚節 「旅の日記」
...思い知らせたところでまことに冴えない話...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...近頃すっかり御無沙汰したが」お品の様子が何となく冴えないのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一向冴えないのは物足りないことでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なんとなく冴えない顔で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あまりにも冴えない跡取りだつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...現代の紫に比ぶればその色が冴えないので余程目の利いたクロウトに出会わない限り着損をするようだ...
牧野富太郎 「植物記」
...空は灰色に曇って気分も一向に冴えない...
松濤明 「春の遠山入り」
...顏色の冴えない、不精髯をはやした中年者で、新聞社の肩書のある大型の名刺をさし出した...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...色の冴えない平顏ながら二重(ふたへ)瞼のはつきりした悧巧な目つきの...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...どんなに明るい燈に照らされても冴えないようだった今夜の少年ぽい顔...
「海流」
...いつになく冴えないのがすぐ見えた...
吉川英治 「大岡越前」
...良人の顔色の冴えないのを憂いて訊いた...
吉川英治 「三国志」
...残った諸軍の士気もその後はどうも冴えない...
吉川英治 「三国志」
...どこか冴えない空気をながして...
吉川英治 「新書太閤記」
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