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伊良子清白 「孔雀船」
...冬になって鐘の音も冴えて聞える夜...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...海峡の月冴えてくる九月三日明けても酔がさめない...
種田山頭火 「行乞記」
...古都の風物は日に日に色を増して美しく寂(さ)びてゆくのが冴(さや)かに眼に見えた...
近松秋江 「狂乱」
...三月の出が夜(よ)ごとおそくなるにつれてその光は段々冴(さ)えて来た...
永井荷風 「すみだ川」
...その眼の色の冴(さ)えを見ることがありませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...月は相変らず天心を西へ少し傾いたところに冴(さ)えてはいるけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...相当に冴えてくるのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...心なしか生絹は冴(さ)えた美しい顔にやや朝寒むの臙膩(えんじ)をひいた頬をてらして...
室生犀星 「荻吹く歌」
...戸の音が妙に冴えているように感じられた...
矢田津世子 「凍雲」
...凜寒(りんかん)と冴(さ)えわたった星空のかなたに...
山本周五郎 「柳橋物語」
...失礼ながらあのような天才的な冴えから来た擬古的な折れ曲りとは違う...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...アンマリ冴え過ぎていたところから起った間違いでしたが...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...向うの屋根から突き出た二本の大煙突の上に満月がギラギラと冴え返っている...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...冬の夜は冴え返っている...
吉川英治 「親鸞」
...蒼じろく冴(さ)えてしまった...
吉川英治 「松のや露八」
...月はいよいよ冴え...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...ひどく冴え冴えした色気のものだった...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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