...冬空が高く広がっていた...
...外を歩いていたら、綺麗な冬空が見えた...
...冬空の下でスキーをするのが好きだ...
...冬空のもと、暖炉の前で読書をするのもいい...
...冬空に雪が舞っているのを見ると、幸せな気持ちになる...
...水仙の芽かよ・曇つた寒空できりぼしきりつゞけてる娘さんで・冬空...
種田山頭火 「其中日記」
...・ほほけすすきもそよがないゆふべの感傷が月・或る予感、はだか木に百舌鳥のさけぶや・灯のとゞく草の枯れてゐるSよさようなら・ああいへばかうなる朝がきて別れる(改作)石鴨荘草山のしたしさを鶯もなき・月のあかるい水くんでおく・窓からいつも見える木のいつかもみづれる月あかり・月のひかりの、はだか木の、虫のなくや・ひとりで朝からけぶらしてゐる、冬・もう冬空の、忘れられてあるざくろの実・糸瓜からから冬がきた・おちついてゐる月夜雨降る・月の落ちた山から鳴きだしたもの十一月十八日雨はれて曇、ぬくい日だ、また雨...
種田山頭火 「其中日記」
...・明けてくる物みな澄んで時計ちくたく・はなれたかげはをとことをなごの寒い月あかり・けさの雪へ最初の足あとつけて郵便やさん・とぼ/\もどる凩のみちがまつすぐここに家してお正月の南天あかしたまたま落葉ふむ音がすれば鮮人の屑買ひ緑平老の愛犬ネロが行方不明となつたと知らされて二句・冬空のどちらへいつてしまつたか・犬も(ネロも)ゐなくなつた夫婦ぎりの冬夜のラヂオ一月廿一日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...――きょうはまるで朝から日射しものぞかせない灰色の冬空がますます低くおりてきて...
徳永直 「冬枯れ」
...」ジャン・ヴァルジャンは冬空の中の光のように珍しくほほえんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...冬空の外気に刺戟(しげき)された食慾を充(み)たすに足るほどの財布を懐中していた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...忍び返しなど冬空を刺して物々しいくらゐ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...冬空に凍(こご)える壁...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...暗い村道の上にかぶさる冬空に...
原民喜 「遥かな旅」
...餌取は白状したか」伝兵衛、この冬空に、額から湯気を立て、「白状も糞もあるもんですか、いきなり取っ捕まえて否応(いやおう)なし」「それは、近来にない出来だった」「止しましょう...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...第三のは極地の冬空に突き立つた氷山の尖塔(せんたふ)を現はしてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...透明な冬空の唯一の汚点となった儘...
堀辰雄 「菜穂子」
...音も淋しき冬空や」などある...
南方熊楠 「十二支考」
...窓の高いところから青い冬空と風にゆられている樹の梢を眺めている...
宮本百合子 「寒の梅」
...――浄妙院の裏門から出て来たおみやは冬空に高く棟を張った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...冬空の田舎へ落ちて行かれた...
吉川英治 「三国志」
...冬空の星を仰いで...
吉川英治 「親鸞」
...この世は遊ぶためにあって、百姓庶民は自分たちを遊び飽かせる為に生きている――そういう公達(きんだち)の頭には、太政入道が空脛(からすね)の青年時代に、瀕死(ひんし)の親の医者を迎えるため医師へ行っても来てくれず、薬価の算段に歩いても何処でもすげなく断られ、垢(あか)じみた破れ直垂(ひたたれ)一枚で、冬空の下を、今に見ろ...
吉川英治 「源頼朝」
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