...いやだな…………狐も冬ごもり…………」俊一は突然その独り言をやめた...
芥川多加志 「四人」
...あるいはヤマネズミがその冬ごもりから思い切って出てくるのを見のがすまいと待ちかまえる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ながい冬ごもりの間...
高見順 「いやな感じ」
...何を食べてもおいしくなつた事年の暮年くれぬ笠きて草鞋はきながら冬ごもり冬ごもりまたよりそはむこの柱□月と緑平と私と酒...
種田山頭火 「其中日記」
...シヱーターきては冬ごもりらしくない(ネンネコ...
種田山頭火 「其中日記」
...冬ごもりは毎日毎夜飲むさうで...
種田山頭火 「旅日記」
...冬ごもりの穴から出て来た熊が山を彷徨しているうちに人間の狩人に会ってその手に討取られるに至る経緯――それを神が天国なる自分の家を出て肉を手土産に人間の里を訪れ...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...昨年三月の「潮音」に出ている芭蕉(ばしょう)俳句研究第二十四回の筆記中に千川亭(せんせんてい)おりおりに伊吹(いぶき)を見てや冬ごもりという句について...
寺田寅彦 「伊吹山の句について」
...そうするとまたこの「冬ごもり」の五字がひどくきいて来るような気がするのである...
寺田寅彦 「伊吹山の句について」
...昭和二十六年春 七葉道人識七面山冬ごもりの記――胸奥山水抄――戦争のため...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...一冬の間冬ごもりをさせて...
中谷宇吉郎 「冬ごもり」
...せっかく北極で冬ごもりをするのであるから...
中谷宇吉郎 「冬ごもり」
...野焼の火心につくを思はずば人に涙の流れざらまし冬ごもり春の大野を焼く人は焼き足らじかもわが心焼く と大昔から歌はれてゐるやうに...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...冬ごもりの書斎狼藉(ろうぜき)たる様なるべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...砂金を金(かね)に替えて冬ごもりの支度をするか...
山本周五郎 「さぶ」
...冬ごもりに充分な用具と食糧を渡した...
山本周五郎 「さぶ」
...この山城で冬ごもりだ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...永い冬ごもりに人馬とも全くこの大根ばかり喰べてゐるらしい...
若山牧水 「樹木とその葉」
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