...ことに冬、真昼間でも夕暮れのように天地が暗らみわたって、吹きまく吹雪のほかには何の物音もしないような時、風に揉(も)みちぎられながら澄みきって響いてくるその音を聞くと、園の心は涼しくひき締った...
有島武郎 「星座」
...夏至と冬至の正午における太陽の高度を測定し...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...さて、話をもとにもどしますと、山歩きには四季を通じてモンペが便利ですが、特に冬は、これが温くていゝそうであります...
石川欣一 「山を思う」
...第三句集『山行水行』に入する語句二章(庵中閑打坐) (一鉢千家飯)山があれば山を観る 村から村へ雨のふる日は雨を聴く 家から家へ春夏秋冬 一握の米をいたゞき受用して尽きることがない いたゞくほどに鉢の子はいつぱいになつた二月五日天も私も憂欝だ...
種田山頭火 「其中日記」
...その冬から春にかけては...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...丁度四歳の初冬の或る夕方(ゆうかた)...
永井荷風 「狐」
...それがこの北国の冬をひかえた空の特殊の光と...
中谷宇吉郎 「泥炭地双話」
...冬になると土地が凍結によって著しく隆起するので...
中谷宇吉郎 「凍上の話」
...それはソ聯のパパーニン一行の北極に於ける冬ごもりを第一に擧げるべきであろう...
中谷宇吉郎 「冬ごもり」
...せっせと冬仕度の繕(つくろ)い物をしている恋女房のお静の方をチラリと見るのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...冬の澄んだ空には一めんに美しい星がちらばつてゐた...
原民喜 「星のわななき」
...冬亭の胡坐というのは...
久生十蘭 「西林図」
...梅干を使わない時は酢(す)の物(もの)を拵(こしら)えるとか百合のない時には款冬(ふき)の薹(とう)とか鮎(あゆ)のウルカとか必ず苦味と酸味を膳の上に欠かないのが五味の調和だ...
村井弦斎 「食道楽」
...冬になると、継続的にここにいることが少なくなる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...陽気も急に冬めいて寒いので...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...冬のあいだずっとがまんし続けたから...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...冬菜の漬物を噛むにつけ...
吉川英治 「折々の記」
...凍りきっている冬の夜の空へ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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