...大きな帆に内海の冬の日をうけた金毘羅船の中で...
芥川龍之介 「虱」
...冬になってもこれ以上あたたかい服装をしないらしい...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...この冬はことに寒いような気がした...
石川欣一 「雪割草の花」
...そして冬は十二月二十一日から三月二十日までだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...古い繪草子(ゑざうし)に(はさ)んだ押花(をしばな)や風が忍冬(にんどう)の蔓(つる)に隱して置く花なんぞは嫌ひだ...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「わるい花」
...「この冬は、これからまだ三度や四度は、雪下ろしをせねばなるまいよ」と、迎えに来てくれた父親はそういって、またちらちらと粉雪を落しはじめた灰色の空を恨(うら)めしげに見上げた...
海野十三 「雪魔」
...冬(ふゆ)に暖炉(だんろ)が烟(けぶ)って炭気(たんき)に罩(こ)められたものと見(み)える...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...めつきり冬らしくなつた...
種田山頭火 「其中日記」
...しかし一つ困ることはあの厚い壁が熱の伝導をおそくするためにだいたいにおいて夏の初半は屋内の湿度が高く冬の半分は乾燥がはげしいという結果になる...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...西欧諸国のように夏が乾期で冬が湿期に相当する地方だとちょうどいいわけであるが...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...実際はただせっかくの書きいれ時の冬の休みをこれがために奪われるのが彼の我儘(わがまま)に何より苦痛であったのである...
寺田寅彦 「年賀状」
...冬瓜(とうがん)の水膨(みずぶく)れのような古賀さんが善良な君子なのだから...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...ときどき打ちしぐれているような冬の夜の事も...
堀辰雄 「姨捨」
...冬(ふゆ)が來(く)ると...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...冬のはまだ早いと思い...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...行軍のうえに薄ら寒く曇っている冬の陽を仰ぎながら...
吉川英治 「新書太閤記」
...冬姫と義仲なども...
吉川英治 「随筆 新平家」
...低い冬雲の乱流する下...
吉川英治 「日本名婦伝」
便利!手書き漢字入力検索