...何ものか僕に冥々(めいめい)の裡(うち)に或警告を与へてゐる...
芥川龍之介 「凶」
...実に大浦の武士道を冥々(めいめい)の裡(うち)に照覧(しょうらん)し給う神々のために擦られたのである...
芥川龍之介 「保吉の手帳から」
...炎を宿して冥々(めいめい)たり...
泉鏡花 「悪獣篇」
...盖(けだし)冥々(めい/\)には年月を置(おか)ずときけば百年も猶(なほ)一日の如くなるべし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...あたかも冥々隠々裡に一の大将ありてこれを指揮したるがごとく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...これみなその先達の諸子が冥々(めいめい)黙々のうちに当時の大勢より支配せられたるを知るべきなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...また冥々(めいめい)の裡(うち)にこれを察するを得べし...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...読むと冥々のうちに真似(まね)がしたくなるからやめた...
夏目漱石 「薤露行」
...冥々(めいめい)のうちに自覚したからである...
夏目漱石 「坑夫」
...かの写生文を標榜(ひょうぼう)する人々といえども単にわが特色を冥々裡(めいめいり)に識別すると云うまでで...
夏目漱石 「写生文」
...規約の束縛を冥々(めいめい)のうちに受けている...
夏目漱石 「創作家の態度」
...出せなければ楽しむ訳に参らんからやむをえずこの過程を冥々(めいめい)のうちにあるいは理論的に覚え込むのであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...僕も冥々(めいめい)のうちに彼女から僕の権利として要求していた事実である...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...二人は二人に特有な因果関係を有(も)っている事を冥々(めいめい)の裡(うち)に自覚していた...
夏目漱石 「道草」
...目送冥々鴻...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...必ず冥々(めいめい)の裏(うち)に神罰を蒙(こうむ)るであろうというのである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...ここは冥々(めいめい)の神威犯すべからずと畏(おそ)れ敬(うやま)って...
吉川英治 「私本太平記」
...三毒四曼(さんどくしまん)の太虚(たいきょ)にあらわれず悲しいかな仏日はやく没して生死流転の巷(ちまた)冥々(めいめい)たりただ色に耽(ふけ)り...
吉川英治 「親鸞」
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