...赤外線による写真には眼に見えないものが写るそうである...
高村光太郎 「触覚の世界」
...だから写真では赤坊だけがよく写る...
高村光太郎 「人の首」
...やはり真上から落ちて来ますから写るのです...
太宰治 「お伽草紙」
...商店の飾窓の硝子(ガラス)に写る...
太宰治 「服装に就いて」
...例えばファゴットの管の上端の楕円形が大きく写ると同時にこの木管楽器のメロディーが忽然として他の音の波の上に抜け出て響いて来るのである...
寺田寅彦 「映画雑感(5[#「5」はローマ数字、1-13-25])」
...現世の故郷はうつり変っても画の中に写る二十年の昔はさながらに美しい...
寺田寅彦 「森の絵」
...この一般的な傾向は無論出版界の一般的な情熱となって鮮かに眼に写る...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...幽霊が銀の粒子に作用するような電磁波を出すので写真に写るという決論にはなかなかならないよ...
中谷宇吉郎 「寅彦夏話」
...大丈夫写るは君と我のみと...
夏目漱石 「虞美人草」
...鏡に写る自分の影を気にしたって...
夏目漱石 「坑夫」
...窪(くぼ)んで硝子張(ガラスばり)のように凄(すご)い眼がありありと写る...
夏目漱石 「琴のそら音」
...ゆき子の眼には空に写る蜃気楼(しんきろう)のやうにも見えた...
林芙美子 「浮雲」
...恰度顔だけが写る大きさの鏡を……その鏡を選定するのに一寸と骨が折れさうだ...
牧野信一 「悪筆」
...因循性の写る鏡を奪はれたやうなもので...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...大きく丸く凝つと眺めてゐるものゝその眼に写る物象は...
牧野信一 「歌へる日まで」
...E・Tが空気銃で梢をねらつてゐる――引き金を引く――小鳥が落ちて来る――E・Tの腰が写る――小鳥が一束になつてくゝりつけられてゐる...
牧野信一 「サンニー・サイド・ハウス」
...(貼つたのが悉く写るといふのではなく完全に出来るのは十の中二つか三つなのである...
牧野信一 「蘭丸の絵」
...鏡に写る容貌(ようぼう)をはじめとして恵まれた人物として世に登場したことは確かであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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