...あらゆる危険を冒して猟したものである...
石川欣一 「山を思う」
...自分は猛雨を冒して材木屋に走った...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...あんな危険を冒して...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...しかしやはり彼女はこの危険を冒してはいけないだろうか? どうして...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...またわっしが危険を冒しても慎重にやってくれるかどうかと聞きただした後で...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...科学者の目から見れば実に話にもならぬほど明白な事がらが最高級な為政者にどうしても通ぜずわからないために国家が非常な損をしまた危険を冒していると思われるふしが決して少なくないのである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...自由でなく危険を冒してまで考えを発表していた時よりも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...逆卷く怒濤を冒して此の港に辿り着いたか否かは...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...サンパン止(ど)め――暴風雨にて港内通船危険につき港務課より一切の小舟通行を禁止する――の暴化(しけ)を冒して...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...あらゆる艱苦(かんく)を冒して...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...彼等と前後して寒雨泥濘を冒して和泉橋へ行つたのであつた...
正宗白鳥 「雨」
...雨を冒して旅すれば馬を害すればとて...
南方熊楠 「十二支考」
...優善は矢島氏を冒してから...
森鴎外 「渋江抽斎」
...早朝雨を冒して堀の浜辺へ出かけて行った...
山本周五郎 「青べか日記」
...紙屋十郎兵衛は雪を冒して出て行った...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...目的の娘が、切支丹屋敷へかくれたまで見届けたなら、何も、危険を冒して、こんな尾州家の奥深い殿中まで、忍んで来る必要がないように考えられるのは、善良人の思いそうなところで、盗賊心理はまた別であります...
吉川英治 「江戸三国志」
...危険を冒して毎日訪ねてくる様子などを見ると...
吉川英治 「江戸三国志」
...彼が面(おもて)を冒して今のような咎(とが)めだてをしたのは...
吉川英治 「新書太閤記」
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