...円満なりしを以て...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...却って不円満な家庭の人から講釈いわるるような...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...円満ないつもの彼の顔がひとつの憤りの表現だけでゆがんだように見られたが...
上田広 「指導物語」
...憲政の円満なる運用をするには...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...福沢先生の晩年に於ては実に円満なる温和なる...
大隈重信 「明治文明史上に於ける福沢翁」
...「ノーリスさんが円満なる友情と題する詩の美しい写本を持っていられましたが...
デフォー Daniel Defoe 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...円満な家庭のさまや無邪気な子供の生活を描(うつ)した英語の読本...
永井荷風 「一月一日」
...左様(さう)でもありませんな」「家庭が余(よ)つ程円満なんですか」「別段喧嘩もしませんがな...
夏目漱石 「それから」
...中野君は鷹揚(おうよう)な、円満な、趣味に富んだ秀才である...
夏目漱石 「野分」
...しかし他の方面に於てはこれがために何れも円満なる発達を阻止された憾(うらみ)も大にあると思われる...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...人間の性質のもと円満なりしものが今日の如く一方に偏するに至った説明としては教訓多き物語である...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...円満なる地球には東も西もなかったが...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...私徳の円満なるが如くならずというの意味を見るべし...
福沢諭吉 「日本男子論」
...昔のまゝな円満な微笑を湛えて...
牧野信一 「鱗雲」
...彼は敬愛を互ひに譲り合つた験しもないといふいとも円満な交遊を持ち続けてゐる私の年下の友達のR君と華燭の典を挙げました...
牧野信一 「満里子のこと」
...フロウレンスにはまだ電気の発見のない時代の純粋物理学の厳密さをもって設計された円満な精緻さがあった...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...その後は至って円満なので...
吉川英治 「剣の四君子」
...円満な計らいをつけてつかわす――...
吉川英治 「私本太平記」
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