...そしてわし達は最も円満な調和を楽しんでゆく事が出来たのである...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...この分業的役割の思想を離れた従来の漠然たる「円満な人物」或は「人格者」といふ様なものは...
石川三四郎 「社会的分業論」
...という円満な家庭になっているんだ...
泉鏡花 「婦系図」
...必しも不円満な家庭中の人許(ばか)りは居るまい...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...「ノーリスさんが円満なる友情と題する詩の美しい写本を持っていられましたが...
デフォー Daniel Defoe 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...閣下は清浄円満なる晩節を保全し得て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...比類稀なほど円満な湖水である...
豊島与志雄 「故郷」
...フランス人とは円満な社交的な寛大な自由好きな民衆だと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...円満な良識をもつ監督を立てたいものだ...
永井隆 「この子を残して」
...円満なる大海の水を...
中里介山 「大菩薩峠」
...「その坊主にさっき逢(あ)いましたよ」と地震に揺(ゆ)れた池の水のように円満な動き方をして見せる...
夏目漱石 「草枕」
...円満なる発達の出来なかった者を以て学者風というのは...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...そうした円満な家庭にも...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...円満な写真が大きく新聞に載っていた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...こんなに円満なのさア」で...
林芙美子 「生活」
...昔のまゝな円満な微笑を湛えて...
牧野信一 「鱗雲」
...円満な幸福を持っていられる方だが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...また決して六十や七十の老熟円満な人物の試合ぶりとも見えないのである...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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