...今より十数年前は予約出版の円本が流行して一世を風靡したのである...
岩波茂雄 「岩波文庫論」
...仙台放送局の円本(まるもと)博士が発明したM式マイクロフォンが麒麟(きりん)のような聴覚をもち...
海野十三 「空襲葬送曲」
......
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...所謂円本流行時代が始まったので...
田中英光 「さようなら」
...下らない全集物は室に邪魔になるからたとへ一円本でも買はうとはしない...
土田杏村 「私の書斎」
...それにしても神保町(じんぼうちょう)の夜の露店の照明の下に背を並べている円本(えんぽん)などを見る感じはまずバナナや靴下(くつした)のはたき売りと実質的にもそうたいした変わりはない...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...咋今一円本と称して...
戸川秋骨 「翻訳製造株式会社」
...例えば円本洪水時代を取って見ると...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...春陽堂と改造社との両書肆が相競って全集一円本刊行の広告を出す頃になると...
永井荷風 「申訳」
...その間に円本時代というのがある...
中里介山 「生前身後の事」
...その後引続いての円本形式をもとの形に引き直そうとしたが...
中里介山 「生前身後の事」
...円本時代が去ったとはいえ大菩薩峠の威力はなかなか衰えなかった...
中里介山 「生前身後の事」
...その出版界の不振というのも遡(さかのぼ)れば円本時代の全盛が遠因を孕(はら)んでいると見られないことはない...
中里介山 「生前身後の事」
......
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私の社からの出版物としては第一に円本の先駆をなした『現代日本文学全集』を挙げ...
山本実彦 「十五年」
...これには円本をやるよりほかに行く道がない...
山本実彦 「十五年」
...円本をやるとすればどこに第一着に手をつくべきかを協議したところ...
山本実彦 「十五年」
...その円本(ゑんほん)を配る重さ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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