...三人とも揃いの黒羽二重(はぶたえ)の羽織で、五つ紋の、その、紋の一つ一つ、円か、環の中へ、小鳥を一羽ずつ色絵に染めた誂(あつら)えで、着衣(きもの)も同じ紋である...
泉鏡花 「薄紅梅」
...これが先年三千円か知(し)らで売りに出た事があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...」「十円か二十円なら...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...今では五十万円から持ってはりまんねん...
谷崎潤一郎 「細雪」
...いつも奥畑の紙入には百円か二百円這入っていたものが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「わたしに残して下さった遺産は七万円からあったのです...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...前金を十円か十五円は入れなけりゃ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...まるで小さい半円かコンマでも書くように...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...何百円か私の処に預けてあったが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...チップ共四円かゝる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...あんなに遥かの沖合を走つてゐる漁船の快い発動機の音までが斯んなに円かに手にとるかのやうに聞えるほどの...
牧野信一 「円卓子での話」
...二時間講義をするものはその二倍の三百円から四百円という風に...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...忘れもしない五十銭銀貨で二十何円かを番頭役の百圓の圓太郎に支払ってくれた...
正岡容 「わが寄席青春録」
...そこを一日一円から...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...金吾 千円か...
三好十郎 「樹氷」
...その外は中国一円から東北まで...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...思いがけなく状袋に入れた何円かの紙幣と...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...一升四円からする由をあとで聞いた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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