...遠く円かなる大空の始めはいかなりしぞ...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...僅か三円かそこいらの金ぢやないか』彦七はいきなり高声に催促をはじめたのでした...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...師範学校に於ける物理化学の設備を完全にするために何十万円かの金が支出せられた...
丘浅次郎 「理科教育の根底」
...すつかりで二十円かゝりました...
薄田泣菫 「茶話」
...一円か二円たまると...
高浜虚子 「別府温泉」
...出品高に応じて十円か十五円位を各自(てんで)に下げ渡しました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...マムシの生きたのを町に持ってゆけば一匹幾百円かで売れるという...
高村光太郎 「山の秋」
...三十円かして下さい...
豊島与志雄 「在学理由」
...楕円からの偏差までも出て来るのは当然である...
中谷宇吉郎 「地球の円い話」
...何でも十円かそこら持って行ったと覚えている...
夏目漱石 「正岡子規」
...いつかあつたぢやないの? 千円かの無尽(むじん)にあたつて発狂(はつきやう)したといふおぢいさんが……」「はははは...
南部修太郎 「夢」
...夫(そ)れから私が不図(ふと)した出来心で、この品を一目見渡して私の欲しいものは一品でもない、皆不用品だが、又入用と云えば一品も残さず皆入用だ、兎(と)に角(かく)に之(これ)を亜米利加に積出して幾らの金になれば宜いのかソレは知らぬけれども、売ると云えば皆買うが如何(どう)だ、買(かっ)たからと云てソレを又(また)儲けて売ろうと云うのではない、家に仕舞(しまい)込んで置くのだと云うと、その主人も唯の素町人でない、成程爾(そ)うだな、コリャ名古屋から来た物であるが、亜米利加に遣(やっ)て仕舞(しま)えば是(こ)れ丈(だ)けの品がなくなる、お前さんの処に遣れば失くならずにあるから売りましょう、ソンなら皆買うと云て、二千二、三百円かで、何百品あるか碌(ろく)に品も見ないで皆買(かっ)て仕舞(しまっ)たが、夫(そ)れから私がその品を見て楽むではなし、品柄も能(よ)く知らず数も覚えず、唯(ただ)邪魔になるばかりだから、五、六年前の事でした、九人の小供に分けて取(とっ)て仕舞(しま)えと申して、小供がワイ/\寄(よっ)て、その品を九に分けて、ソレを籤(くじ)で取(とっ)て、今では皆小供が銘々(めいめい)に引受けて、家を持(もっ)て居る者は家に持て行く者もあり、マダ私のところの土蔵の中に入れてあるのもある、と云(い)うのが凡(およ)そ私の財産分配法で、如何(いか)にもその子に厚薄と云うものは一寸(ちょい)ともないのですから、小供の中に不平があろうたッて有られた訳(わ)けのものでないと思て居ます...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...三円から税がつくので...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...月夜の空が隈もなく掴みどころもない四囲の山々へ天頂の暈から円かな翼を拡げて山の彼方へ光りを滑らせた如く...
牧野信一 「月あかり」
...毎月何百円かを私のために支出して下すった...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...お金を三十円かりたいのですって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...写し代金何円かも万更浪費ではありません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...タカダカ三円か五円ソコラの一発だからね...
夢野久作 「爆弾太平記」
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