...その素晴らしく高く聳(そび)えている白色の円い壁体(へきたい)の上には...
海野十三 「恐怖の口笛」
...ひくい青い立ち木にかこまれた円い池があります...
鈴木三重吉 「一本足の兵隊」
...」と湯浅氏は猫のやうな円い掌面(てのひら)で頤(おとがひ)を撫でまはした...
薄田泣菫 「茶話」
...」玄知はその梅の実のやうな円い頭を掉(ふ)つた...
薄田泣菫 「茶話」
...円い大きな月が団扇(うちわ)のように木の枝に懸(かか)って見えた...
田中貢太郎 「狼の怪」
...円い箍のまわりにとりつけ...
豊島与志雄 「霧の中」
...私はその時力強く歩いて奥の円い卓子の処へ行った...
豊島与志雄 「蠱惑」
...カフェーの中の円い卓子に倚っていても私の身体は風の音にふらふらと揺られそうだ...
豊島与志雄 「蠱惑」
...待合(まちあわ)した今戸(いまど)の橋から眺めた彼(あ)の大きな円(まる)い円い月を思起(おもいおこ)すと...
永井荷風 「すみだ川」
...単調な円い建物で...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...いつもの通り五百円いたゞきますといふんだから...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...円い眼を視張つて顎を撫でながらテルヨさんのあとをのし/\と歩き出したところだつた...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...その実の円い者を草竜珠といい...
牧野富太郎 「植物記」
...円い楯をひかえて立っている姿はなかなか愛すべきです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...金高にすると四円いくらのものが三円いくらであって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...大きな円い一重ねを作るに反して...
柳田国男 「年中行事覚書」
...真黒な水面を揺れる紅の円い提燈...
横光利一 「欧洲紀行」
...そうしてこの円い頬と目鼻口などとの美しい釣り合いも...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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