...四角な木の箱の竹の中に灰を満たした円い土製の容器があり...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...そしてまた飴ん玉のやうに円い頭を掌面(てのひら)で撫であげる...
薄田泣菫 「茶話」
...安重根は寝台の下から行李を引き出して、茶色のルバシカ、同じ色の背広、円い運動帽子、大きな羊皮外套等、ウラジオで調えた衣類を取り出し、片隅で静かに着がえにかかっている...
林不忘 「安重根」
...これは非常に小さい円い氷の粒がたくさん凍りついているので...
中谷宇吉郎 「自然の恵み」
...円いのも長いのもまた皮に斑のあるものもあった...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...楡はこのように円い銭形をしたいわゆる楡莢(ゆきょう)を生じ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...そしてその表皮の下には薄い白肉層があって中心に円い一種子状胚乳を含んでいるに過ぎない...
牧野富太郎 「植物記」
...円瓢坊は円い瓢箪(ひょうたん)...
南方熊楠 「十二支考」
...まるで小さな円い空が見えるだけ...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...その枝(えだ)には熟してまっ赤に光る円い実がいっぱい...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...(六)円い光り物が浪と共に進んで来た...
武者金吉 「地震なまず」
...俗に細長いのが雄(おす)で円(まる)いのが雌(めす)だというがそうかね」中川「イヤそれは俗説で長いのと円いのは卵道の構造によるのだ...
村井弦斎 「食道楽」
...表は大柄なのに似合わない可愛い円い頬をして...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...中央に円い皿一枚...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...円い項(うなじ)...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...人の好さそうな円い顔が赤くなった...
山本周五郎 「新潮記」
...うっとりしながら眼の前に拡っている茶の木畑のよく刈り摘まれた円い波々を眺めていた...
横光利一 「南北」
...それが足りない時には焼餅薔薇(やきもちばら)のすべすべした円い葉を...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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