...丁寧に円い頭を下げた...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...三つ足の後の二本へ陶製(せとものせい)の円い物を附け...
田中貢太郎 「狐狗狸の話」
...茶いろのルバシカ、同じ色の背広、大きな羊皮外套、円い運動帽子...
林不忘 「安重根」
...柔らげた竹の端を樫(かし)の樹の板に明けた円い孔へ挿込んでぐいぐい捻(ね)じる...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...円い箍のまわりにとりつけ...
豊島与志雄 「霧の中」
...左手の奥に円いのと四角いのと二つの小さい卓子が並んでいる...
豊島与志雄 「蠱惑」
...円い笑顔をにこにこと笑いくずした...
豊島与志雄 「人の国」
...待合(まちあわ)した今戸(いまど)の橋から眺めた彼(あ)の大きな円(まる)い円い月を思起(おもいおこ)すと...
永井荷風 「すみだ川」
...自分の円い頭の上へ持って来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...地球が円いという話は...
中谷宇吉郎 「地球の円い話」
...美しい女のひとの円い肩をじつと抱き締めました...
林芙美子 「清修館挿話」
...円い隙間(すきま)...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...不思議に全体円い皿の形と調和を保ち...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...インクスタンドは黒い円い台の上にガラスの六角のがのっていて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...まだ聞いたことのない卵のように円いなまめかしい声で呼ばれると...
室生犀星 「幻影の都市」
...中央に円い皿一枚...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ここばかりが円い広場となっている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...しかし柔らかな、円い、艶(つや)っぽい唄であれば、自分はいきなりその濃い雰囲気のなかへ引き入れられて行くように感ずる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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