...つまり内福なんですね……暮し向きは...
大阪圭吉 「あやつり裁判」
...町内の顔役たちは女房に寝物語してひそかにわが家の内福に安堵(あんど)するというような有様であった...
太宰治 「新釈諸国噺」
...多少内福らしき地主の家の調度...
太宰治 「冬の花火」
...少々内福な汐田の家では二人の結婚は不承知であって...
太宰治 「列車」
...此方(こちら)は内福らしくて身扮(みなり)もよく...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...小日向(こびなた)に屋敷を持っている、千五百石取の大旗本大坪石見(おおつぼいわみ)、非役で内福で、この上もなく平和に暮しているのが、朝起きてみると、娘の浜路(はまじ)がまるっきり変っていたというのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...庄司家はお蔭で内福だといはれてをります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...庄司家はお蔭で内福だといわれております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...内福らしさが邸内一パイに漲つた感じです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...わけても内福の聞えがあり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家は内福の聞え高き...
樋口一葉 「花ごもり」
...たいへんご内福で...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...明の劉若愚の『四朝宮史酌中志』二十辞旧歳の式に〈室内福神鬼刹鍾馗等の画を懸掛す〉とある...
南方熊楠 「十二支考」
...奏者番(そうしゃばん)をながく勤めているので内福だ」と去定は云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...五百石ばかりの内福なうちで...
山本周五郎 「末っ子」
...――噂(うわさ)にたがわず佐野家は内福だ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...武家中第一の内福だろうという評だった...
吉川英治 「私本太平記」
...ここの領主の内福(ないふく)なことも分るし...
吉川英治 「宮本武蔵」
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