...いずれも内心では「人は文なり」と思っているらしい...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...多くの知識人は依然として内心では自由主義にあこがれ...
石原莞爾 「最終戦争論」
...とてもだめだろうと内心では思っていた...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...内心では有名になりたがつてゐるといふやうな傾向があるから...
太宰治 「津軽」
...表面に見せかけているほどには内心では敬意を持たずに...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...母は内心では郷里の家へも帰るつもりらしい...
外村繁 「日を愛しむ」
...――更に内心では...
豊島与志雄 「紫の壜」
...然し内心では今だに自分の暴行を悔ゆる氣は少しもない...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...荻野山中(おぎのやまなか)を騒がしたのも、必定(ひつじょう)かれらの所業、いつ、何をしでかすかわからない、それを十分に睨(にら)んでいながら、譲が自ら手を下して彼等を捕えようともせず、他の力をしてそれを押えさせようともしないで、ただつけつ廻しつしては、茶々を入れたり、邪魔をしたりしているところは、かなり不徹底のようだが、一方から言うと、彼等は形においては勤王と幕府とわかれているようだが、勤王系統と、水戸の系統とは、切っても切れぬものがあるように、内心では、骨にきざむほどの憎しみは、おたがいに持ち合せていないらしく思われる...
中里介山 「大菩薩峠」
...内心ではこっちを侮っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...内心ではその内もうどん底へ行き着くだろうくらいの目算はあった...
夏目漱石 「坑夫」
...結婚の日取りまできめるくらいに事が捗(はか)どったて」「結構な事で」と申したがこれで結婚をしてくれては少々困ると内心ではひやひやして聞いている...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...内心では、聞いたことは事実にちがいないと次第にはっきり信じられて来たのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...内心では互にさげすみつつ...
宮本百合子 「秋の反射」
...内心では色々と推理を組み立てては壊し...
夢野久作 「暗黒公使」
...彼奴(きゃつ)も、ちょっぴり、味をやりおる」張飛はなお幾らかの負け惜しみを残していたが、内心では、孔明の智謀を認めないわけにはゆかなかった...
吉川英治 「三国志」
...李逵の内心ではヘソ茶ものだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...負けず嫌ひの虚榮心に富んだ感情的のものであるだけ内心では種々(いろ/\)と思ひ耽ることが多い...
若山牧水 「一家」
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