...内心では妻として――サア・オルコツクの言葉を用ゐれば...
芥川龍之介 「日本の女」
...内心では勿論弟子の僧が...
芥川龍之介 「鼻」
...内心では決して誤算のない事を承知してゐる...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「笑」
...とてもだめだろうと内心では思っていた...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...内心ではこの輩が堂々たる国学または儒林の先賢と肩を列(なら)べる資格があるとは少しも思っていなかった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...炭やき爺さんとしては、一彦のさしずでもって煙信号をつづけているのですが、内心では、これが果してふもと村に通じるかどうか、きっと自分の竹法螺の音は村人の耳にはいっても、一彦がいま自分にゆだねたこの長ったらしい通信文は、とてもふもと村に達しはしまいと思っていたのです...
海野十三 「怪塔王」
...内心ではかなり理解に苦しむと見えて...
大阪圭吉 「坑鬼」
...そして内心では、後者の方により多くの楽しみを見出していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...内心では、自分より世間のほうが道理でないとは確信できなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...内心では保子を恋したのではあるまいか?……そうだとは...
豊島与志雄 「反抗」
...そして内心では少し不満を覚えながら...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...おやと思うくらい内心では少からず驚いた...
夏目漱石 「坑夫」
...ただ内心では大いに驚いた...
夏目漱石 「坑夫」
...内心では大いに軽蔑(けいべつ)していた...
夏目漱石 「門」
...文三は内心の内心では尚おまだお勢に於て心変りするなどと云うそんな水臭い事は無いと信じていた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ただただ驚嘆の目を見はるばかり、内心では、なにか外国の作品にヒントを得たものではあるまいかという懸念もうかんだほどの驚きであった...
森下雨村 「三十六年前」
...内心では大いに軽蔑した表情をする...
夢野久作 「暗黒公使」
...五たとえまだ吉水へ残っている学僧たちでも、表面は平静を装っているものの、内心では、みな多少の懐疑を持っているらしく、「一体、栂尾(とがのお)の明慧の論は、念仏門のどこがいけないというのだろうか」寄るとさわると、それが話の中心になって、やはり気にかけているふうだった...
吉川英治 「親鸞」
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