...内供の俗でない事を仕合せだと云った...
芥川龍之介 「鼻」
...内供は、こう云う時には、鏡を箱へしまいながら、今更のようにため息をついて、不承不承にまた元の経机(きょうづくえ)へ、観音経(かんのんぎょう)をよみに帰るのである...
芥川龍之介 「鼻」
...だから内供の眼には...
芥川龍之介 「鼻」
...最後に、内供は、内典外典(ないてんげてん)の中に、自分と同じような鼻のある人物を見出して、せめても幾分の心やりにしようとさえ思った事がある...
芥川龍之介 「鼻」
...内供は、震旦(しんたん)の話の序(ついで)に蜀漢(しょくかん)の劉玄徳(りゅうげんとく)の耳が長かったと云う事を聞いた時に、それが鼻だったら、どのくらい自分は心細くなくなるだろうと思った...
芥川龍之介 「鼻」
...内供は苦笑した...
芥川龍之介 「鼻」
...内供が折敷の穴から鼻をぬくと...
芥川龍之介 「鼻」
...内供は横になって...
芥川龍之介 「鼻」
...内供の禿(は)げ頭を見下しながら...
芥川龍之介 「鼻」
...内供は、不足らしく頬をふくらせて、黙って弟子の僧のするなりに任せて置いた...
芥川龍之介 「鼻」
...内供が後(うしろ)さえ向けば...
芥川龍之介 「鼻」
...内供は、誦(ず)しかけた経文をやめて、禿(は)げ頭を傾けながら、時々こう呟(つぶや)く事があった...
芥川龍之介 「鼻」
...「内供は法慳貪(ほうけんどん)の罪を受けられるぞ」と陰口をきくほどになった...
芥川龍之介 「鼻」
...殊に内供を怒らせたのは...
芥川龍之介 「鼻」
...内供がいつものように早く眼をさまして見ると...
芥川龍之介 「鼻」
...再び内供に帰って来たのはこの時である...
芥川龍之介 「鼻」
...)本朝の部卷第十八「池尾禪珍内供鼻語第二十」がそれである...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...彼はその中にそのやうな鼻によつて傷けられる内供の自尊心の爲の苦しみを描いてゐる...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
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