...兼ておん身の告げ給ひしに違はず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...兼てより福澤先生自伝の著述を希望して...
石河幹明 「福翁自伝」
...」氷峰が兼てから不平に思つてゐたことで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...兼て或アイノから聽かされてゐたのを思ひ出し...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...これは小生兼て申上置(もうしあげおき)候通り多ければ下より御削り可相成(あいなるべく)候...
高浜虚子 「子規居士と余」
...「小生も兼て人を不忠とか不義とか...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...御居間方の次へ付く者が兼て用意をしていて差し出す...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...そこで兼て藩から幕府に願って...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...兼ての約束なれば寒風をいとはず赴きしに不在なり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...兼て凖備せし蔵書の一部と画幅とを運去る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...兼て有爲の新進の爲めに路を開くには...
原勝郎 「貢院の春」
...今は漢書に兼て洋書を知らざれば學者の社會に齒(よはひ)す可らず...
福沢諭吉 「帝室論」
...竜巻村の村長から兼て噂に聞いてゐたところの...
牧野信一 「風流旅行」
...おつさんは待兼て...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...兼て茶山の勧めてゐた長崎行は此旅の計画中に入つてゐなかつたものと見るべきであらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その中で紫玉一人は兼て花山の所為(しょい)を悪(にく)んでいたので...
森鴎外 「細木香以」
...それは人々の目が兼て自分のぼんやりと感じてゐた「恐怖」をはつきりと現してゐたからである...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...兼て用意のゴム長靴を穿いて出かけようとしたが...
夢野久作 「眼を開く」
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