...兼ての腹案を筆記せしめて世に公(おおやけ)にし...
石河幹明 「福翁自伝」
...義雄は兼てさう思つてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...スクルージも兼てそこの見当も...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...兼ての内存と符合致し頻(しき)りに西洋周遊の念差起り...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...宇和島人の土居藪鶯氏は兼て知り合いで...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...兼て子規氏から聞いていたので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...かくあらんとは兼て期したる監督官なれば...
夏目漱石 「自転車日記」
...今は之に兼て西洋風の料理を食ふ...
福沢諭吉 「帝室論」
...兼てその様子を知(しっ)て居るから...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...どうせ一度は捨小舟(すておぶね)の寄辺ない身に成ろうも知れぬと兼て覚悟をして見ても...
二葉亭四迷 「浮雲」
...」とわたしは兼てからこれと睨んで...
牧野信一 「幽霊の出る宮殿」
...」三田は堪り兼て話を兩斷してしまつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...兼て痘科を修たれども...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そして心の内には自分が兼て排斥した枯寂(こじやく)の空(くう)を感じてゐた...
森鴎外 「大塩平八郎」
...九郎右衛門は兼て宇平に相談して置いて...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...自分は兼てより尊王の志を懐(いだ)いてゐるものである...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...兼て山陵の事に付懇意たりし若江修理大夫娘薫儀...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...兼てから顔と名前だけ知っている東作爺(じい)の姿が見えない...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
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